『週刊TVガイド』1986年2月28日号
東京ニュース通信社
1986年春の改編期、テレビ各局の新番組の大枠が決定。当時は野球中継が高視聴率を取っていたため、ナイター中継では7時スタートの9時半まで延長放送を実施。ドラマもとんねるず初主演作品が制作されるなど各局力を入れていた。またアニメも7時台にたくさん流れていた時代で、ナント22本もひしめいていた。
さてバラエティーの情報は非常に少なく、たけし城絡みでは「売れっ子ビートたけしがTBS系金曜夜8時(に登場)」と、この時点では"たけしの新番組が始まる"ということだけが明かされた。おそらく放送枠だけ先に決定し、内容はまだ固まっていなかったものと思われる
『週刊TVガイド』1986年3月7日号
東京ニュース通信社
先週号はほんの触り部分だったため、その続き。
「たけしは、TBSが5月から金曜夜8時台でスタートさせる1時間のバラエティー番組に出演。バラエティーといっても、たけしが他局がやっているものとひと味違うお遊び番組の線を狙っており、たけし軍団の出演も予定されている。TBSが加わると超ハードになる」とのことで、ハードなお遊び番組であるということは明かされたがまだまだ内容は謎だらけ。
ちなみにこの頃のたけしは、フジテレビ『オレたちひょうきん族』(土曜)、日本テレビ『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日曜)、テレビ朝日『ビートたけしのスポーツ大将』(火曜)と、各局の夜8時台に出演。そんな忙しい中で新番組(たけし城)が追加され、抱えるレギュラー番組はテレビ7本・ラジオ1本に。
所属事務所の太田プロは「減らしたいとは思っているんですが、なかなか断り切れませんので……」とコメントしていた
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年3月14日号(No.10)
角川書店
『3年B組金八先生』など名作を生み出してきたTBS金曜夜8時台のドラマ枠が3月いっぱいで姿を消す。4月は期首スペシャルでつなぎ、5月からはビートたけしのバラエティ番組がスタートする。
金曜8時、9時、10時と1時間ドラマ枠を3本連続で編成してきたが、ドラマが3本続く編成は不自然だとする声が局内から出ていた。バラエティ番組を加えることで、編成にアクセントをつけるというのが改革の意図。同時に新しいジャンルを8時台で開拓するのが狙いだと、TBSは説明している。その新しいジャンルの番組こそ、5月から始まるたけし城だったのである。
なお、金八先生などを生み出した柳井満プロデューサーは「個人的にいってひじょうに残念だ。(中略)私としては、ドラマが3本つづくのはかまわないと思うが…」とコメント
『週刊テレビ番組』1986年14号
東京ポスト
たけし城開始前に掲載された新番組ミニ情報。この時点の仮タイトルは『たけし城攻防戦』だったようです。
内容は「「子供たちを広いところでのびのびと遊ばせてやりたい」というたけしの意向を汲んで生れたもので、毎回、30人から50人の視聴者が、たけしを城主とする「たけし城」を落城すべく体力の限りを尽くしたサバイバルゲームを展開。約10個の関門をくぐりぬけた勇者は、城内でたけしと一騎討ちとなる」というもの。第1回以降の内容と同じです。
どうやら、企画当初からたけし軍対視聴者という設定だったのが、第0回(事前特番)で谷隼人と裏切り者の軍団たち対たけし率いる視聴者に変更され、そしてまた元に戻ったようです。
また、この時点では出演者に三田寛子、うつみ宮土理が予定されていたようですが、実際に彼女たちは出演しませんでした。そして谷隼人の名は記載なし。まだ決まっていなかったのでしょうか?
ちなみに城の着工日は4月1日だとか。もしそうであれば、2~3週間足らずというかなりの突貫工事で完成させたことになるが…
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年4月18日号(No.15)
角川書店
たけし城のセット起工式の模様を取材し、新番組を見開き2ページで紹介。
フジテレビ系『オレたちひょうきん族』でおなじみの鬼瓦権造っぽい格好のたけしが、安全祈願と称して軍団の松尾伴内とラッシャー板前を穴に放り込み、巨大カナヅチで叩いて埋め込んでいます。たけしの足を掴んで止めようとしているのは柳沢慎吾。こちらはなぜかピラミッド建築時の古代エジプト人みたいな恰好をしています。
「城主タケちゃんと一般視聴者の戦争ごっこが番組のメーン。武器はペンキが飛びだす水鉄砲。タケちゃんに命中したら視聴者の勝ちという、ひねりもありゃしない、お遊び番組です」と書かれています。また、出演者の欄には三田、うつみの他にマリアンの名が。谷隼人の名はここにもありませんでした
『週刊TV Life』1986年4月18日号(No.15)
学研
やるほうも見るほうも本気で――。そんな新番組『たけし城攻防戦(仮)』の築城工事を記者が取材。たけしたちは安全祈願と称して、ラッシャー板前と松尾伴内の2人を人柱に工事の無事を願う。
さて、この番組は原っぱの真ん中に城を建てて、応募してきた希望者とたけし+軍団がマジで"戦争ごっこ"を行う。その城の建設費が数千万。
たけしは「昔のガキは原っぱさえあれば一日中遊んでいた。今は、原っぱなんか、どこにもない。だからコンピューター・ゲームがのさばるんだ。あんなのは遊びじゃない。遊びは泥だらけになったり、必死なもんだ。それがこの番組だ」と威勢良く語る。一方で「(出場者は)こんな広いところで遊べるんだから恵まれてます。その代わり、ちょっといじめられますけど。ただで、いいことばかりはないと、はっきり人生感を教えるためにもいいですね」とも…
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年5月2日号(No.17)
角川書店
4月の期首特番・改編ラッシュが終わったところで、各局は力を入れた番組をスタート。ザ・テレビジョンでも新プログラム特集を決行。5月2日開始のたけし城は、出演に「ビートたけし、柳沢慎吾、山川豊、渡嘉敷勝男、たけし軍団、城みちる、ストロング金剛、尾形大作ほか」と仮情報が記載。第5回から「カート戦」に出演する山川はともかく、尾形はいっさい番組に出ていない。
番組説明とともに添えられた写真は、銃撃戦終了後に撮影したと思われる城みちるにたけしがアドバイスしている場面のもの
5月2日放送の新番組として、たけし城の見どころを紹介。事前情報を基に書かれているので、実際の放映内容とは全く異なる。
「谷隼人ら反乱軍に城を乗っ取られたビートたけしが、一般視聴者70~80人を率いて城を取りもどそうとする」「竹林の中ではゲリラ戦を展開。タライ舟で池を渡る視聴者には、ドッジボールが飛んでくる」など、第1回を見た視聴者からするとツッコミどころがある内容である。それもこれも"痛快なりゆき番組"らしく内容をコロコロ変えてしまう所為なのだ。
ただし「今後、水鉄砲戦車、飛行機!?などの新兵器も登場の予定」と、「カート戦」の登場がこの時点で明示されていた
第1回5月2日(金)の主役として、新番組が始まるたけしのコメントを紹介。「このセット、黒澤明に貸してやりたいねぇ。でも、モーテルと間違わなけりゃいいけど」「冒険活劇ごっこやりたいヤツ、待ってるからさ。ケガ人続出!?も期待しているよ」と毒舌も快調!?
プロフィールも掲載、「本名・北野武。38歳。167cm、65kg。山羊座、O型。東京都出身。太田プロ所属」だって
『週刊テレビ番組』1986年17号
東京ポスト
5月の新番組特集、どういうわけか音楽番組というくくりにされてしまっている。
「TBS緑山スタジオの原っぱの真ん中に城を建てて、視聴者代表のグループと"戦争ごっこ"をやろうという奇想天外さが売りもの」「城主・たけしのいる天守閣を攻略すればいいのだが、城に着くまでには落し穴・塀・泥沼・家畜の大群・油塗りの城壁・水攻めなどの難関が待っている」と過酷な内容であることを伝えている。出演者には何故か全く出演していない尾形大作の名が。
桂邦彦プロデューサーのコメントもあり「とにかくスケールが大きく、新しい内容に富んだ番組。でもちょっと美術費が心配」と、企画に自信を見せる一方でセットにお金をかけ過ぎているのが少し不安のご様子
5月2日(金)放送の新番組としてたけし城を紹介。放送前の情報を基に書かれているので、第1回目はたけしが視聴者軍を率いて谷隼人から城を取り戻す内容だと説明されていた
第1回緑山オープンセットでお城の建設中、周辺住民からあれはなんだと問い合わせが殺到し、スタッフが慌てて事情を説明しに行ったとか。
また、建設中は美術スタッフの平均睡眠時間が2時間しかなかったという。昭和らしい、かなりブラックな環境で酷使させられていたことがわかる!?
4月から5月にかけてTBSで放送される番組を紹介するPR記事。4月1日に行われた築城基礎工事の模様をレポート。人柱で番組の安全・成功祈願したり、ピラミッド建設を参考に? 軍団をコロにして重たい石を運んだり…。番組開始前から、たけしも軍団も柳沢慎吾も大騒ぎ。
「スタート前からこんなにワクワクするのは初めて」とプロデューサーは語るが、「心配なのは予算だけ…」と不安も覗かせる。そんな声をよそに、1カ月後の放送開始に間に合わせるため、工事は急ピッチで進められていくのでした。
とにかく"たけし流の遊び"を示す痛快なりゆき番組ということで、内容は見てのお楽しみ…
『週刊TVガイド』1986年17号
東京ニュース通信社
1986年5月の新番組を特集。TBS緑山スタジオに築城したたけし城。敵に乗っ取られたこの城を取り戻すべく、全国から集まった現役ガキ大将やそのOBの一般視聴者たちをたけしが率いて、攻防戦をくり広げる前代未聞の"冒険活劇ごっこ"番組であると説明。視聴者軍団は独自に考案した手製の武器(水鉄砲)を持って本丸を目指すが、行く手には数々の難関が。指令室で観戦している敵の大将に、水鉄砲が命中した時が落城した時、だというが… 第1回放映前に書かれたものなので、実際の内容とは全く異なっている。
ちなみに同日開始の番組として、フジテレビ系では『夕やけニャンニャン』の姉妹番組『夕食ニャンニャン』が紹介されている
『週刊TV Life』1986年5月2日号(No.17)
学研
5月2日(金)はたけし城第1回目を放送。緑山オープンセットで繰り広げられる"冒険活劇ごっこ"。難攻不落といわれるたけし城の当主、ビートたけしの首を取って城を落とそうと、一般視聴者軍団が襲撃。独自に考案した手製の武器(水鉄砲)を持って本丸を目指す。
行く手には落とし穴や塀、泥沼、家畜の大群、油塗りの城壁、そして水攻めといった難関が聳える。水鉄砲をたけしに命中させれば落城だというが…。写真には「竜神池」をタライで渡る攻撃軍の姿が
第1回『週刊TVガイド』1986年18号
東京ニュース通信社
「蘇る、悪ガキ。」というキャッチコピーで、放送開始をPRするカラー広告。「あんな番組こんな番組もうあきた――そんなあなたに贈りたい、テレビで遊ぶ新世界! 5月2日金曜よる8時発売 画期的新ソフト「風雲たけし城」乞ご期待!」とのことで、宣伝文にファミコンソフトの影響がうかがえます。
ちなみに出演者はビートたけし、柳沢慎吾、たけし軍団で、広告制作時に決まっていたのは彼らだけだった模様
第1回5月9日放送の注目番組をピックアップ。
「2回目にして早くも"なりゆき番組"ぶりを発揮、たけしの一言でゲームの内容も、どんどん変更」という所までは大体あっているが、番組開始前に書かれたと思われる内容なのでまだ「たけしが城の奪回を目指す」設定になっている
第2回「今晩から視聴者が参加しての攻防戦となる」と説明されている(実際は先週の第1回から)。
さてこの記事では城の誕生秘話が明かされているが、半月で築城され「中世欧州ふう、時代劇ふう、宇宙戦争ふうの各要素をつきまぜ、ファミコンゲームに出てきそうな城を実現」してしまった。
また、どうしてこんな番組が生まれたのかというと「たけしの8時台の番組は週に4本もあり、そこでほとんどのパターンは出つくしている。そこで5本目では、TBS緑山スタジオの広大な敷地(2万3000坪)を生かし、常識無視のダイナミックなものをと考えているうちに"なりゆき"でこうなっちゃった―」のが痛快な真相だという
初回収録(事前特番?)のデモンストレーションを取材。国境の壁、竜神池、悪魔の館、第二砦、ジブラルタル海峡、人喰い穴(銃撃戦)、城内戦の模様を写真でお伝えしている。今後仕掛けを増やし、たけしは「ディズニーランドみたいにしたい」と夢を語っていた
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年5月9日号(No.18)
角川書店
ついにたけし城完成! 「上は天守閣、下は西洋ふうという威風堂堂ぶり。とても鉄骨とベニヤ板、吹きつけコンクリートでできたものとは思えません」と言われてしまっている。ここを舞台に大攻防戦をくりひろげる。「いっしょに遊ぼうよ」とは、たけしの弁
ザ・テレビジョンのTBS番記者が、緑山スタジオで行われる第1回目の収録を取材。ところが桂邦彦プロデューサーの青天の霹靂の一言で、企画趣旨が変更。すでに入稿を済ませていた番組紹介記事(おそらく上記17号掲載の「見どころ」記事と思われる)の変更が間に合わないと、記者を慌てさせていた。
"なりゆき番組"らしく「制作側も、予測できないような番組を」(桂P談)という狙いを忠実に反映!? 記者が原稿を書いているそばから、桂Pが「やっぱり、1回目は、たけちゃんの城主でいくかも」と言い出すなど、誰も予測できない展開に。かくして、今回の収録の模様は第0回(事前特番)で使われ、放送第1回からはたけしが城主という設定に戻ったのであります
第0回 第1回そして5月9日放送の第2回を紹介する記事でも、差し替えが間に合わなかったようで…。
「谷隼人率いる反乱軍に乗っ取られたビートたけし。70~80人の視聴者を引き連れて、奪還へと向かう」と書かれてしまっている
第2回『週刊明星』1986年5月8日号
集英社
第0回(事前特番)を取材した新番組情報。「TBSが"冒険活劇大スペクタクル"の鳴りもの入りでスタートさせる『風雲!たけし城』は、子供の夢とロマンを実現させるという偉大なる目的のために企画されたのだ」とのことで、たけし陣頭指揮の下"戦争ごっこ"という子供の遊びを大スケールで実現させてしまった。
難関突破に危険はつきもの、ということで出場者にはひとり8千万円の保険をかけているとか
第0回『週刊平凡』1986年5月9日号
マガジンハウス
自分の城の前にて、ガキ大将気分で張り切るたけしを中心に、カラー1ページで番組を紹介。
こちらも事前特番を取材しているので「城を追われたたけしが、一般視聴者とともに難関を乗り越えて城の奪還を目指す番組だ」と紹介されている
『週刊TV Life』1986年5月9日号(No.18)
学研
2万3000坪の敷地を誇る緑山オープンセットを使って"戦争ごっこ"をやるたけし城の収録が始まった! ということで、たけしや軍団、谷隼人らがお城の前で集合写真を撮影。
初回とあってトラブルもあり、言い出しっぺのたけしが早くも「疲れました。わけが分からない番組です」と吐露する始末だったとか…
第0回『TeLePAL 東版』1986年5月10日号(No.10)
小学館
テレビ局からのお知らせやミニ情報をまとめた情報コーナー。番組開始に伴い、たけしとともにお城を奪い返してくれるたけし軍の兵士を募っていた。
参加資格は大学生以上で健康であること。出場希望者はハガキに住所・氏名・年齢・職業・電話番号・自己PR、グループで出場希望の場合は名前と人数を記入して番組まで送る。
インターネットが普及してない時代なので、応募手段はハガキだった。また、封書は受け付けていなかったようだ
『セブンティーン』1986年5月13・20日号
集英社
番組放送開始に合わせて掲載されたモノクロ2ページ記事。こちらも例によって事前特番(第0回)収録時の内容を基にしている。
「第一砦」でターザンロープをやっている貴重な場面写真が掲載されているが、キャプションによれば「ロープ入場作戦は、タケちゃんの「面白くない」の一言でとりやめ」になったとか。また、城前での集合写真にはたけしと石倉三郎、たけし軍団、谷隼人、柳沢慎吾、城みちる、渡嘉敷勝男、ストロング金剛、荒勢が映っている。この時点では岡田正典と大念寺誠がいなかったことが分かる
第0回『週刊TVガイド』1986年19号
東京ニュース通信社
5月16日放送の注目番組をピックアップ、ただし今回たけし城絡みは非常に短い。
たけし城を「「ファミコン感覚」で迫る爆笑陣取りゲーム」として紹介している
第3回各テレビ局の募集・プレゼント情報コーナー。番組開始に合わせて、たけし率いる攻撃軍の参加者募集を告知。
「大学生以上で健康な方(グループ、個人可)なら参加できますので、はがきに住所・氏名・年齢・職業・電話番号・自己PR(グループ名・人数)を記入して申し込み下さい」とのことだった
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年5月16日号(No.19)
角川書店
たけし城放送開始に伴い、5ページを使って掲載。事前特番(第0回)の模様を取材し、それを基にたけし城の完全攻略法を紹介していた。…といっても、事前特番とレギュラー放送ではほとんど内容が変わってしまっているし、毎週のようにルールが変更されるので、攻略にはまったく役に立たないのだ!
第0回10年前に芸能界を引退した城みちるが役者として再出発するために上京。「自分のなかの夢の部分が、再びフツフツとわきあがってきた」と、28歳になった今も少年心を忘れない。番組では攻めるたけしを迎えうつ側。「たけしさんには、散々、ギャグのネタに使われましたからね。まとめて仕返しさせてもらいますよ」と記者に答えたものの、いざ始まってみたらたけしに仕える側。仕返しするどころか、ますますネタにされるのでした
『週刊テレビ番組』1986年5月23日号(Vol.13 No.10)
東京ポスト
テレビ局からのお知らせやプレゼント情報をまとめた情報コーナー。番組開始に合わせて一般参加者を募集。内容は『TeLePAL 東版』に掲載されたものと同じで「元城主・たけし率いる攻撃軍として、チャレンジしてみませんか」とのこと。
参加資格は大学生以上の健康な方で、グループでも個人でもOK! ハガキに住所・氏名・年齢・職業・電話番号に自己PR、グループで出場希望の場合は名前と人数を明記
『週刊TV Life』1986年5月23日号(No.20)
学研
読者からの投書コーナー。東京の匿名希望・24歳の大学生がエセ関西弁でたけし城をこき下ろす!
"痛快なりゆき番組"と銘打っているがどこが痛快なんやと一刀両断。ええトシこいた大人が戦争ごっこ、しかもこの悪ふざけを毎週やるなんてだーれが許したんや! と嘆いていた。番組作りのいい加減さもここまでくるとすごい、人気者たけしにおんぶにだっこ、軍団の個性も全然生かされていないため、長くて3か月しか持たないだろうと予想していたが…。
まさか3か月どころか3年も続くとは、投稿者も思わなかったに違いない
伊藤博幸による、ひとコママンガコーナー。たけし城は軍団のような「芸のない芸人のための体力勝負のボランティア番組」だ、そうです
『LOVELY(ラブリー)』1986初夏号(No.13)
TBS
当時TBSが発行していた広報誌。
放送開始に伴い、第1・2回の収録時に撮影したスチール写真を使ってマンガ風に番組を紹介している
第1回 第2回東京放送(TBS)教育事業本部が設立した学校が前身の専門学校、東放学園専門学校・東京アナウンス学院による学校宣伝と番組宣伝を兼ねたPR記事。
今の世の中、何もかもだいたい予想がつくからつまらない。俳優と配役を見ればストーリーなんて凡そ見当がつくからねと、人生に倦怠を感じている方に朗報。あのビートたけしが「自分でも展開が予想できない」と告白したなりゆき番組をひっさげてTBSに戻ってきた、と番組を宣伝しつつ、スタッフとして携わる東放学園OBたちを紹介。
建設中のたけし城をバックに笑顔で記念撮影しているのは、チーフADの田部谷進を筆頭に、鈴木康正、大滝功、相吉沢靖、平出雄一(以上AD)、岡田正宏(カメラ)、長田充(構成)、森島邦夫(不明)、森玲子(デスク)ら。※カッコ内の情報はたけし城の台本より
番組を楽しむコツは、どれだけ身を乗り出して見ることができるか。そして一番楽しいのは画面に身をいれて参加してしまうことだという。「出たい人は全員出すという番組なので、展開も現場でどんどん変わってしまい責任重大」と現場を仕切る田部谷チーフADは語る
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年6月6日号(No.22)
角川書店
女性誌芸能記者のA子、テレビプロデューサーのB子、専業主婦のC子の女性3名が、寄ってたかってテレビについて言いたい放題。今回のターゲットはたけし。
最近の子供たちは外で遊ばない、ドロンコになって遊べるなんて都会の子じゃ特に夢の夢。だからこそ、たけし城が視聴率20%とるのだと評価する。
しかし「仕掛けがちゃちなのが気にならない?(中略)見る立場になるとあんなちゃちじゃハラハラしない」(B子)、「1回目見て、2回目から仕掛けがガラッと変わるのかなって期待してたのに、ほとんど変化なくてすごーくがっかり」(C子)という意見も。また緑山スタジオに取材したというA子はセットに1億かけたわりには、実物見てもどこがそんなにかかってるのかさっぱりわからなかったという。たけし本人も「あんなちゃちな仕掛けじゃやれない」と怒っていたとか…。
そしてテレビのレギュラー8本というたけしの人気の秘訣はやっぱり"毒"にあるとA子は分析。これだけ出ずっぱりでもそのパワーが落ちないのは立派。ただテレビ局側の使い方が心配で、企画からしてたけしに頼りすぎている。もっと彼のよさをひき出す努力をしていかないと本人がバテてきちゃうと危惧していた。
それに対しB子はもっとドラマに出るべき、C子もコミカルな中にも哀愁漂う中年男の役をもっとやって欲しいと要望した
『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年6月13日号(No.23)
角川書店
読者の投書コーナー。こちらは岩手県の読者からの投書で、今までのたけしの番組とはひと味違うと高評価している。
「今の子供たちはファミコンに操られているようで、外で遊ぶことを知らないから、それを教えるためにこの番組を考えたたけしはスゴイ!!」と褒めている。一方で岩手在住のため、緑山から遠く参加が難しい。そのため東京に住んでいたら絶対参加して城を乗っ取ってやるのに、と無念さを滲ませていた
『週刊TV Life』1986年6月13日号(No.23)
学研
テレビ雑誌の男性記者2人がたけし城に"仕事で"挑戦。身体を張って体験記と攻略のコツを伝授してくれた。
参加した記者は、他誌が寄越した刺客とは異なり『TV Life』からやってきたのはなかなかの強者。1人はクイズ番組に2度も出演してオーストラリア旅行をせしめ、仕事の合間に年15回ラグビーの試合に出ているという30歳のH記者。もう1人は『月刊ムー』で特集記事を執筆するなど1日の大半を仕事に捧げながら、アメラグの朝練に参加するなど体力とやる気十分のM記者である。
収録日は5月23日(金)、前夜は終電で帰宅したにもかかわらず午前9時から集合。普段からスポーツしているだけあって「国境の壁」は簡単に乗り越えた。しかし「悪魔の館」で悪魔2人に挟まれたH記者が戦死。M記者も「竜神池」で転落してしまった。途中で失格してしまったが、三角ディレクターの配慮(?)で2人とも特別に復活。だがさすがに朝からの難関連発で疲労困憊。「ジブラルタル海峡」で2人とも橋から転落、残念ながら城まで辿りつくことができなかった…。
そんな彼らの活躍は、第5回(5月30日)に放送されている
第5回『週刊TVガイド』1986年6月20日号
東京ニュース通信社
番組をまだ見たことがないのに緑山へと連れてこられてしまった女子大生3人が、『TVガイド』を代表して番組収録に参戦。仕事でやってきた『TV Life』のおじさん記者2人と違って、遊び半分で終始おちゃらけながらも敢闘賞の賞金10万円、そしてたけし城本丸を目指して奮闘した。
そんな彼女らの活躍も、第5回(5月30日)に放送されている
第5回『週刊テレビ番組』1986年24号
東京ポスト
番組に参加した記者6名による体験レポート。記者たちの奮闘ぶりを写真で紹介しつつ、その経験から得た攻略法を紹介。この模様は第5回(5月30日)にて放送されている。今回はテレビ雑誌から記者や学生たちが番組に送り込まれたが、唯一「カート戦」まで進出できたのはここの男性記者だけ。
なお、放送では参加者100人とのことだったが、こちらの記事では106人だと伝えている
第5回『週刊明星』1986年6月26日号
集英社
たけし城の陣地に仕掛けられた難関のセットをメインに据えた特集。初めて明かされる仕掛けのスペック、攻略法の他、スタッフや出演者が"傍観者"の立場でコメントしている
『週刊ポスト』1986年6月27日号
小学館
『朝日新聞』1986年6月2日付掲載の"危険な番組 中止しては"という投書をネタにしつつ、番組ハイライトを写真つきで紹介。番組中止論者にクギを刺した
『中一時代』1986年6月号
旺文社
教育専門の出版社・旺文社が当時刊行していた、中学一年生を対象にした学年別雑誌。「百発百中TVねらいうち」はテレビ番組情報コーナーで、新番組たけし城をピックアップ。ガキ大将そのままの、たけしの魅力あふれる番組に注目した。
「いつも『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(※日本テレビ系)を見ていて「これは子どもの遊び感覚をそのまま番組にしたものだなあ」と思っていたら、よりスゴイ番組が出てきた」とライターは驚愕。たけし城はまさしく子供のころやった"戦争ごっこ"をそのまま番組化した内容なのである。
ルールは単純明快、400坪の敷地にそびえたつお城を視聴者軍団が攻め落とす。参加者は激しい特訓をくぐり抜け、自分たちで考案したいろいろな武器を持って攻めていく。一方、城には落とし穴や底なし沼などアッと驚くしかけが盛りだくさん。遊びとはいえ、熱のこもった真剣勝負になりそう!?
『週刊平凡』1986年7月4日号
マガジンハウス
番組開始早々、高視聴率を獲得。全国から応募ハガキが毎週7000通も集まるようになったたけし城。一方で新聞の投書欄には「低俗な番組」とか、迷彩服を着た挑戦者や戦争を思わせる内容に眉をひそめる人も少なくないわけで…。
紙面では桂邦彦プロデューサーや評論家が番組内容について語り合っていた。意外にも評論家たちはやや好意的で、"別に目くじらを立てるほどではない"といった論調であった
『週刊TV Life』1986年7月7日号(No.27)
学研
人気番組のプロデューサーたちが、テレビや番組にまつわるエッセーをリレー形式でお送りする企画。3回連載の初回で、桂Pがたけし出会ってから、そしてたけし城誕生の裏話を明かした。
出会ったのはその10年前(※毎日放送『ヤングOH OH!』の東京版を担当していた頃)。暴れまわる関西勢に比べ東京勢はからきし元気がない状況だった。その時にツービートを知り、たけしのみずみずしい感性が断然光っていたのをみるや番組に送り込み、それが最初の仕事になったという。それから数年後、マンザイブームで売れまくったツービート。しかしたけしがビッグになって喜ぶ半面、一緒に仕事がしたくても時間が取れないため少々困ってしまったという。
そんなたけしが多忙を極める状況が番組誕生への第1関門。昨年(85年)12月に桂Pは毎日太田プロに通ってスケジュールを調整。磯野泰子副社長(通称"フクシャ")の協力でまずはこれを突破した。
第2関門は、何をやるかということ。当時たけしが出演していた夜8時台の番組は4本。クイズ、コント・バラエティー、芸能ワイドショー番組、スポーツ中継形式とあらゆるジャンルを展開。5番手であるTBSはそんなジャンルがいいのか考えるも、どれもパッとしない。たけしからマジな時代物のドラマをやろうという提案もあったが(準備期間などを含めると)時間的にムリ。しばらくすると「チャンバラごっこや戦争ごっこみたいな番組をやろう」という提案が飛びだし、この発想を基に"お城を造ろう"というアイデアも出て、番組の土台となったそうだ
『朝日ジャーナル』1986年7月11日号
朝日新聞社
その名の通りジャーナリズム溢れる雑誌が、話題のたけし城を取り上げた。
「(セットの)ハリボテ性のあやうさ」「肉体性の回復」「仕組まれた闘争性」「幼児性」「局外者性」という5つのポイントを上げて番組を批評していた
『週刊TVガイド』1986年7月18日号(No.28)
東京ニュース通信社
「ビートたけしの的が、ついに破られた」と、この日放送のたけし城を思いっきりネタバレ。「カート戦」で、ある挑戦者が出合い頭に水鉄砲そのもので突き破ることに成功するが、水鉄砲の水で破らなかったため勝敗は判定に持ち込まれた。たけし城の運命は?
ほかに新ゲームのウォーター・シュート(決死の暴走列車)が登場
第9回『週刊テレビ番組』1986年7月18日号
東京ポスト
7月18日(金)放送のたけし城に出演中の彼について、経歴とコメントを紹介。「バラエティー番組ということで最初は迷いましたが、これでふっきれました」と語った。
ちなみにこの日は、夜9時からのテレビ朝日系ドラマ『ザ・ハングマンV』に谷隼人が殺し屋役で出演している
第9回『週刊TV Life』1986年7月18日号(No.28)
学研
今週はたけし城の話から逸れて、ビジー・フォースペシャルのお話。
大盛況となった彼らのライブを訪れ、実力ある本物の芸人が活躍できるような番組を作りたいと思案。ところが世間は素人風の番組が大流行。地道な努力を取るか、時代の波に乗るか。そんなこんなを思いめぐらせながら、次はどんな番組を作ろうかと考えると、頭がこんがらがってきてしまう…。
日々面白い番組を作るため頭を悩ませながら、とにかくたけし城などの担当番組をがんばらなくっちゃ、と張り切る桂Pなのでした
『週刊平凡』1986年7月18日号
マガジンハウス
視聴率100%男の呼び声も高いたけしを週刊平凡が大特集。冠番組にお邪魔して取材を決行。たけし城の大ファンだという編集長から新米記者に「週刊平凡の名誉をかけて戦ってこい」と指令が下った。 着替え用のTシャツだけ渡され「たけし、待ってろ!」と勇ましく馳せ参じた記者は、午前9時緑山着。通算900人目の挑戦者に選ばれた。
「国境の坂」、「第一砦」を順調に攻略。「悪魔の館」も事前に研究して扉をバシバシ叩いて敵を欺く作戦に出たが、いきなり金剛につかまり顔に墨をベッタリ。編集長に合わせる顔がないと悔しがる記者に救いの手が。「週刊平凡に免じてもう1回チャンスをやろう」と手を差し伸べたのはなんと敵の大将であるたけし。
お情けにすがって再度挑戦することになった。昼食の串カツと鳥手羽の豪華ゴマ塩弁当を平らげ、午後のゲームに挑む。
午後の部は恐怖の池(竜神池)、ウオーターシュート(恐怖の暴走列車)、自由への壁、未確認飛行キノコ、第二の砦、恐怖の谷(ジブラルタル海峡)、人喰い穴といった次第。
記者は未確認飛行キノコに挑むことになった。必死にしがみついたがドブ池に振り落とされ、口、鼻の穴まで真っ黒。今度こそ本当に失格となった。
収録は朝9時~7時半まで行われ、放送は7月11日予定とのことだったが、「恐怖の暴走列車」が行われたこの回は翌週18日(第9回)に放送された
第9回『セブンティーン』1986年7月22日号
集英社
漫画家・カトリーヌあやこがたけし城に突撃! 番組参加者の家族にまぎれ、ミーハールックでやってきた彼女。殿をそそのかして勝手に城内へ入ろうとしたり、突如現れた巨大な武者人形(よろい注)におびえつつ、緑山のあちこちを巡ったのだった。
今回の取材内容は第10回(7月25日)で放送されているぞ
第10回『GORO』1986年7月24日号
小学館
男性誌『GORO』の名物記者、東京大学出身の赤門ハタノがたけし城に(編集長命令で嫌々)参戦。新入社員のニシザカを連れて、賞金10万円目指して体験することになった。東大卒というプライドをかけて闘志を燃やすハタノに対し、ニシザカはノーテンキに参加しているオンナのことを気にしている。こんな奴には負けられないと先輩のメンツにかけて奮闘するが、女のお尻ばかり見ていたため「国境の坂」で早くも失格。しかし、敗者が多かったためジャンケンによる敗者復活で戦線復帰。
「第一砦」「悪魔の館」も要領と頭の良さを発揮して突破。「竜神池」ではニシザカが脱落、それを横目にハタノはクリアした。"フライングマッシルーム"こと「キノコでポン!」は時間切れで不戦勝。しかし「自由への壁」では順番が来た瞬間にたけしの命令で扉がシャッフルされてしまった。それまでの挑戦者の"音"を聞いて安全な扉をはじき出していたというが、これでは運に頼るしかない。当たって砕けろの精神でチャレンジしたがやはり無念の失格。10万円の夢は崩れ、明治大学中退のたけし(※正確には除籍→のちに特別卒業認定)にもナサケネー姿をなじられてしまう。おまけに、先に失格したニシザカはデートがあると言って、先輩を置いて"お先に失礼"してしまった。
みじめな男・ハタノは、参加賞のTシャツと洗濯代5000円をもらって、雨に濡れながらひとりたけし城をあとにした…。
彼らの活躍は、第10回(7月25日)で放送されているぞ
第10回『週刊TVガイド』1986年7月25日号(No.29)
東京ニュース通信社
先週危うく陥落するところだったので、新ゲームを取り入れさらに難攻不落の城を目指す。
新ゲームは棒高跳びのポールを利用して池を渡る棒渡りと「地上海賊戦」。海賊船の船長にふんしたたけしを、くじら型カートに乗った攻撃軍が攻める、というもの
第10回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年7月25日号(No.29)
角川書店
7月25日(金)放送は第10回。「池の浮島に棒高飛びの要領で飛び移る」新ゲーム(跳んでおめでとう!)が登場。最後のゴーカート合戦では、海賊に扮したたけしが海賊船カーに乗り込み、くじらカーの攻撃隊を迎え撃つ
第10回『週刊テレビ番組』1986年7月25日号
東京ポスト
7月25日(金)放送(第10回)のたけし城を短く解説。
「竜神池で新ゲームが登場。最後の戦車戦では、たけしが海賊スタイルで登場する」というのだが… 「カート戦」で海賊船が登場するのは本当。「竜神池で新ゲーム」というのは間違いで、おそらく「天国と地獄」の池で行われた「跳んでおめでとう!」のことだと思われる。
ちなみにこの日は、テレビ朝日系ドラマ『ザ・ハングマンV』(夜9時から放送)に丹古母鬼馬二が実業家役で出演とのこと
第10回『週刊TV Life』1986年7月25日号(No.29)
学研
最終回はテレビ・ディレクターに関する特に印象に残った言葉を5つ紹介した。
…というもの。現在ではそぐわない内容も含まれているが、当時のテレビ業界はこういった風潮だったのだ
8月22日放送予定の外国人大会をリポート。21か国・121人が参加してレギュラー陣との攻防戦を行ったが、「オモシロイ!」と大ハシャギだった攻撃側に対して、たけし軍は「体格が違うし、突進のし方がスゴイ」とビビッていた。一時は負けを覚悟したほどだったが、撮影の方は何とか友好裡に終わった模様
第12回『TeLePAL 東版』1986年8月2日号(No.16)
小学館
お笑い界のビッグ3、たけし・タモリ・さんまをピックアップした特集である。
たけし城の収録中、城主・たけしは何もせず毒づいてるだけに思えるが、実はこの仕事の90%はアイデアを考えること。「山の斜面にチューリップやクイを作って、でっかいパチンコなんてどーだい!!」という具合にあふれ出る(これは後に「コリントでポン!」として実現)。城を守るため、挑戦者をいたぶるため、裏でろくでもないことを考えているのである。
三角英一ディレクターによると1回の水道代は30万円だとか。他にゲームのセットは1台500万円~1000万円、「自由への壁」のスペア扉は毎回50枚、昼食のお弁当は260個(うち、スタッフ分は130個)…と、とにかく消耗品代は巨額。スタッフ公認の俗称は"赤字番組の帝王"!?
そして「緑山全体を遊園地にしたい」というたけしは、冬の陣に向けて早くもアイデアを考えている。武道館を借り切ってゴーカート合戦、スキー"城"なんてのも考えている(後者は第86回「雪の陣」で実現)…。
なお、今回の特集では第12回「外国人大会」を取材したようで、参加者たちは「米軍のサバイバル訓練もこんなふうだといいのに……」「日本のヘンな番組のこと、国に帰ったら宣伝するよ!」と口々に感想を述べていた
第12回『週刊明星』1986年8月7日号
集英社
番組内容の説明については半ばあきらめつつ、ロケ現場にやってきた殿に密着取材を試みている。「今度はさ、人間パチンコってのを考えてんだよ」とコメントしているが、これは第15回(9月19日放送)から始まる「コリントでポン!」のことである
第15回『週刊テレビ番組』1986年8月8日号
東京ポスト
今回も4行だけのミニ解説記事。8月8日(金)放送は第11回「夏休み子供大会」。「子供に合わせていつものゲームを一工夫。子供ならではの新ゲームも登場。」と、本当に短い!
ちなみにこの日は… ドラマに出演したレギュラー陣はいなかったようだ
第11回『週刊TVガイド』1986年31号
東京ニュース通信社
8月8日放送のたけし城は第11回「夏休み特別企画第一弾 全国子供大会」。
記事では約2万5000通の応募の中から選ばれた120人のチビッ子が参加したとされている(番組内では140人)。小学生高学年向けに安全性を考慮しさらに面白くなっているというのだが、問題はここから。
今回新ゲームとして「人間コリントゲーム」が登場すると書かれているのだ。その内容は「透明のアクリル球に人間が入り、パチンコのように坂をころげ落ちる」もので、これこそ「コリントでポン!」というゲームなのだが、実際の放送では流れていない。何か問題が起きてカットされたのか、そもそも実施されなかったのかは一切不明である。大人がやっても恐ろしいゲームを子供にやらせるのは、さすがに無理があった?
第11回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年8月8日号(No.31)
角川書店
8月8日放送の第11回は「夏休み子供大会」、小学生高学年の精鋭120人が攻め込む。
「新たに人間コリントゲームが登場。ゆるやかな斜面に10本ほどの杭を打ち、透明な球に入った子供が坂を転げながら、うまくゴールにたどりついたらOK」と、やはり「コリントでポン!」をやる予定だったことをうかがわせる内容である
第11回『週刊明星』1986年8月14日号
集英社
8月8日放送は「夏休み子供大会」! 夏休みで身体を持て余している子供たちが攻略する特別企画。2日間で2万通の応募が殺到、オーディションで選ばれた小学高学年の悪ガキ120人が落城を目指す!
さて今回の仕掛けは子供大会ということで普段よりやさしくしているとのこと。登場するのは『国境の壁』→『第一要塞』→『魔神の館』→『竜神池』→『ターザン・ロープ』→『自由への壁』→『第二要塞』→『人間コリントゲーム』→『人食い穴』→『戦車部隊』→『たけし城本丸』といった次第。
『人間コリントゲーム』は「ゆるやかな斜面に10本ほどの杭を打ち、アクリルを強化した素材で作った透明な球体(1コ100万円!2コ製作)に子供が入り、坂を転げながらうまくゴールに辿り着けば成功というもの」。
第二要塞(第二砦)の次に登場する予定だったが、オンエアではなかったことにされている
第11回『週刊TVガイド』1986年33号
東京ニュース通信社
8月22日放送のたけし城は第12回「夏休み特別企画第二弾!外国人大会」。
21カ国121人(※番組では122人)の外国人が集結。収録日はアメリカ建国記念日の7月4日で、参加したアメリカ人は「この異国の地でこんなハッピーな日を送るなんて最高」と大はしゃぎしていたとか。こんな調子で、彼らは城を攻め落とすことよりゲームを楽しむことに専念し、ここで知り合って仲間を作っていたとか。
迎え撃つたけしは「この陽気さを日本人も見習いたいね。遊びを楽しむというお国柄の違いかな」と評していた
第12回こちらも外国人大会の模様を取材した記事である。ロックスターの恰好で来る者、ストロング金剛顔負けの体格を誇る者…といつもより目立つヤツばかりで大変な迫力だったとのこと。さすがのスタッフも今回こそ落城するのではと心配顔。
チャレンジャーの周りでは、恋人や家族が声援を送るなど華やかでリラックスした雰囲気が漂っていたという
第12回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年8月22日号(No.33)
角川書店
8月22日放送の第12回は「外国人大会」、21カ国121人が参加。チャック・ウィルソンの指揮で総攻撃をしかける。何度ドロップアウトしてもスーパーマンに変身して復活するチャックのしつこさに、たけしもタジタジだったとか…
第12回『週刊テレビ番組』1986年8月22日号
東京ポスト
8月22日(金)放送は第12回「夏休み特別企画第二弾!外国人大会」。助っ人としてチャック・ウィルソンが応援に駆けつけて大奮闘。『スーパーマン』のクラーク・ケントの扮装をして、悪魔2人(ストロング金剛・丹古母鬼馬二)と撮影した写真が掲載されている。
また、出場者の中には"女優"を名乗るキティ・リッター氏がユニーク。攻撃軍のあまりのパワーに「今回は落とされるのでは……」と、たけしをはじめとしたレギュラー陣は城内で戦々恐々だったという
第12回121人もの外国人が勢揃いしたが、このうち日本語が喋れるのはほんの数人。スタッフと言えどこれだけの人数に説明するのは至難の技、ということで通訳も数人揃えて、いつもの何倍もの労力を費やして収録した。
その甲斐あってスタッフは「外人は感情表現やアクションがハデだし、何より遊び心がわかっている。それだけに盛り上がったよ」と、苦労はどうやら報われたようだ
第12回『週刊TV Life』1986年8月22日号(No.33)
学研
8月22日(金)放送の第12回「外国人大会」。記事によると21か国、121人の外国人が緑山に集合。
たけしはじめレギュラー陣は「体が大きくて声もでかい、最初っからそのパワーに圧倒されっ放しだ。今回だけはつぶされそうな気がするよ」とやや弱気な面持ち。さらに「日本語の分からない連中ばかりで、俺たちのジョークがちっとも通じない」とくさることしきり。外人勢優勢の中でゲームは進められることになったが…?
第12回『中一時代』1986年8月号
旺文社
これが「たけし城」のウイークポイントと題して、いっこうに落城しないたけし城の攻略法を編集部が伝授。
「魔神の館(※悪魔の館)」で要求されるのはズバリ方向感覚。あらかじめ進む方向を頭に入れておき、その通りにただ突き進むに限る。迷いは禁物、信じられるのは自分の勘だけ。
「空とぶキノコ(※キノコでポン!)」は一にも二にも腕力が重要。普段から腕立て伏せをして腕を鍛えておく必要がある。
クライマックスの「カート戦」、挑戦者の最大のハンデはカートを操縦しながら水鉄砲を撃たなければならないこと。肝心の攻略法は… なんと書かれてない。この時点で一度もクリアされていない難関だけに、自分で考えろということらしい。
「攻略には知力・体力・気力の三本柱が必要なのだ」と締めくくっている。
おまけとして、次なる難関に向け挑戦者が並んでいる様子、挑戦者がキノコから落下する場面、たけしが顔に落書き(第8回で放送)しているところ、以上3点の初公開写真が掲載されているぞ
第8回『広告批評』1986年8月号
マドラ出版
"戦争ごっこ"をテレビ番組化してしまったたけし城について、広告雑誌がインタビューを敢行。
この番組は遊びのアイデアが勝負。3回同じことをやると飽きられるので、1週間の間にどれだけ仕掛けを新しく考えるか。アイデアや企画を考えることで、この番組におけるたけしの仕事はほとんど終わってるようなものだとか。
もともと企画が決まらないまま時間帯(放送枠)だけ先に決まり、バラエティショーをやろうにも忙しすぎてこれ以上たけしメインでやるのは無理な状況だったため、素人参加で何かできないか、それじゃ"遊園地"しかないだろう… といった感じで始めたという。
本当はより戦争ごっこらしく軍隊にして戦車なんか走り回らせたかったようだが、新聞や週刊誌などから叩かれるのを恐れて、「人間テレビゲーム」になったようだ。初めの計画ではプラスチックの玉でドンパチやる予定だったが、それも子供が真似すると危険だということで、水鉄砲と金魚すくいの的を使うことになったそうだ。
また、第1回では城の中のモニタールームで観戦する形を取っていたが、切り換えだなんだと時間がかかりめんどくさかったため、第2回から現場で見る形にしたという。現場にいた方が全然早いし、よくわかるし、面白いしで、結局リハーサルも何もなし、全部その場その場でやっているとか。
インタビューの後半では、たけしの"戦争"に対する持論を笑いを交えながら展開している
『週刊明星』1986年9月4日号
集英社
番組に参加できない人でも楽しめてしまうという、ゲームブック風のたけし城シミュレーションゲームである。進行役の先行レポーター・柳沢慎吾の指示に従って、選択肢を選んでいくのだ。さりげなく番組本番に活かせる攻略法も添えられているぞ。
かといってこれを読んだからと言ってたけし城を攻略できるかというと、やっぱりそうもいかず… 生き残る3つの条件は「気力・運・ずるがしこさ」とのこと
『週刊TVガイド』1986年35号
東京ニュース通信社
この日放送は第13回「特別企画第三弾!全国親子大会」。
小学生の子供たちと親たちが力を合わせてたけし城攻略に挑む、声援が飛び交うほのぼの大会。今回登場の新ゲームは池の上にシーソーを並べ、その上を渡るというもの(※「親子の重み」)。体重差を考えて上手くバランスをとらないと渡れない!
第13回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年9月5日号(No.35)
角川書店
9月5日放送の第13回は「親子大会」。2人ひと組の親子64組が出場。池の上に並べられたシーソーを、2人でバランスをとりながら渡っていくゲームなど、チームワークが要求される。新ゲームの城みちるらとの相撲合戦も見もの
第13回『週刊テレビ番組』1986年9月5日号
東京ポスト
9月5日(金)放送は第13回「特別企画第三弾!全国親子大会」。
親子で二人1組となって進む。「第一砦」、「悪魔の館」、「キノコでポン!」などを通過すると土俵が五つ(※「すもうでポン」)。相撲でどの土俵を選ぶかが重要だが、相手が城みちるとなるか、元力士となるかが勝負の分かれ目、とのこと。その後は親子が協力し合って池を渡るシーソー(※「親子の重み」)に「跳んでおめでとう!」、「ジブラルタル海峡」を経て重戦車戦へ…
第13回『週刊TVガイド』1986年36号
東京ニュース通信社
秋の改編期到来、期首特番が目白押し。たけし城も番組初のスペシャルが10月3日に放送(第17回「風雲!たけし城スペシャル たけし軍史上最大の作戦」)される。
これまで視聴者の涙ぐましい挑戦を高みの見物としゃれこんでいたたけしだが、「一度やってみては…」という声や本人もチャレンジしたがっていたことから、ついに自ら挑戦者に。
谷隊長率いる攻撃軍に城を落とされ、石倉三郎や城みちるらに裏切られたという設定(※実際には石倉だけは裏切ってません)で、城を奪還するべく難関に突撃していく。桂邦彦プロデューサーは「たけしさんが難関攻略法のお手本をみせてくれるはず」と、完全クリアできるかが今回の注目ポイント。
…しかし番組ではズルやパスで突破していくのでした
第17回『週刊テレビ番組』1986年9月12日号
東京ポスト
9月12日(金)放送は第14回。ミミ萩原がすもうでポンの対戦相手としてゲスト出演。「番組始って以来の悪天候に出場者たちは大苦戦」というのだが…
第14回『週刊TV Life』1986年9月12日号(No.36)
学研
10月改編に合わせてドッと繰り出すのがあらゆるジャンルの特番の数々。その中から目玉をリストアップして一挙掲載する企画。
たけし城は10月3日(金)に初の特番を放送。ついに(あるいはこの特番に合わせて!?)落城した城を奪還すべく、たけしと軍団が決死の体当たり作戦。新しい仕掛けも盛りだくさん用意!!
第17回『週刊TVガイド』1986年37号
東京ニュース通信社
今回は短い解説記事。19日放送の第15回は見どころが2点。
まず「すもうでポン」では桂邦彦プロデューサーが力士として登場、学生時代相撲部員だっただけに6勝1敗と好成績を上げていた。そして人間がアクリル玉に入って転がる「コリントでポン!」がついに登場する
第15回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年9月19日号(No.37)
角川書店
9月19日は第15回。「転がってポン(コリントでポン!)」は440平方メートルの斜面に80本の杭を打ち、透明なカプセルに入って転がるというもの。
また「すもうでポン」に桂邦彦プロデューサーが登場し、豪快な投げを披露する
第15回『週刊テレビ番組』1986年9月19日号
東京ポスト
9月19日(金)放送は第15回。「すもうでポン」の対戦相手に番組プロデューサー・桂邦彦が出演。学生時代は相撲部に籍を置いていたという彼だが、成績の方は…。通過後は、人間コリントゲーム「転がってポン!(※「コリントでポン!」)」が難関
第15回『週刊TVガイド』1986年38号
東京ニュース通信社
この日放送の第16回は"ユーモアたっぷりの人間射的ゲーム"「グレートハンター」が登場。ぬいぐるみを着たたけし軍団を、攻撃軍が迫撃砲で撃ち、見事頭の部分が倒れたら勝ちというもの。
さらに「悪魔の館」の迷路がハチの巣状の六角形の部屋が連なる新デザインに。そして前回から始まった「コリントでポン!」も
第16回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年9月26日号(No.38)
角川書店
9月26日(金)の主役として、どういうわけか人間ではなく人形が選ばれてしまった。
先週の放送で名前が決まった、たけし城のシンボルにして守護神である武者人形。7月25日の登場以来、ひとりの攻撃者も阻止できていないという優しい心の持ち主!? 中に人間ひとりが入って操作する全手動式で、眉と口、髭を動かし喜怒哀楽を表現。材質は硬質ウレタンと発砲スチロール、水にはめっぽう弱いとか。総製作費はなんと約200万円! 身長300cm、体重40kg。東京出身・TBS所属、とのこと
第16回9月26日は第16回を放送。新たに射撃ゲーム"グレートシューティング"(※「グレートハンター」)が登場。キリンやタヌキの縫いぐるみに入ったたけし軍団をライフル銃(実際には迫撃砲)で狙う。また迷路の部屋が正方形から六角形に。通過が困難になり、脱落者が続出。
「コリントでポン!」収録時の写真が添えられている
第16回群馬県の読者からの投書。金曜日の夜8時になるとテレビの前に釘付け、なぜならたけし城があるから。
「視聴者100人程が集まり心をひとつにして"打倒たけし城"を目標に走る。そして数々の難関を通りぬけたけし城に近づいていく。その楽しさは見ている私たちさえも少年時代に逆もどりしたような感じがします。参加している人たちの顔にもそれがよく表れています。たけし城はまだ落ちていませんが、誰かがたけしを倒す日を楽しみにしています。こんな番組をいつまでも続けてほしいものです」と、珍しく好意的な意見が寄せられた
『TeLePAL 東版』1986年9月27日号(No.20)
小学館
秋の改編期は特番が目白押し。たけし城も初のスペシャルを放送。今回は憎き谷隼人率いる攻撃軍の前にたけし城が落城。お城を奪還すべくたけし軍が戦いに挑む。
この記事によると、新作ゲームが2つ登場。ひとつはコリントゲームというのだが、これは「コリントでポン!」。すでに第15回から登場している。もうひとつは泥沼スキー。「水上スキーよろしく泥の上を滑ろうというもの」とのことだが、実際には放送されず。企画倒れになったようだ
第15回 第17回『セブンティーン』1986年9月30日号
集英社
出場のための第一関門、面接を見事突破したワハハ隊員4名が参加。身体を張って綴った体験記を交えながら、たけし城攻略の秘訣を教えてくれた。
収録当日は朝9時集合、顔写真撮影と準備体操を終えた後、10時45分に「国境の坂」へ攻撃開始。11時半に「第一砦」、これを終えたらしばし休戦。今回は何と栗ご飯入りのお弁当が支給された。しかし休憩時間が40分しかなかったとのこと。ノベルティTシャツと交通費として5000円も一緒に配られた。
そして午後、たけしが遅れて緑山に到着してから収録再開。13時45分に「悪魔の館」、14時20分に「竜神池」、14時55分に「自由への壁」、15時半に「キノコでポン!」、16時20分に「すもうでポン」、18時50分に「コリントでポン!」と矢継ぎ早に撮影。すっかり暗くなって、夜の20時に「カート戦」が行われたとか。
ワハハ隊のメンバーはコリントまでで全滅。この戦いの模様は第15回(9月19日)で放送されている
第15回『小学二年生』1986年10月号
小学館
当時刊行されていた学年誌。子供たちに大人気のたけし城の秘密を暴いてしまおうという特集なのだ。今回は8月8日に放送された第11回「夏休み特別企画第一弾 全国子供大会」の激戦を取材。
谷隊長は「国きょうの 坂では チーム・ワークが たいせつ。とりででは、先とうより少し うしろに いると いい。あとは、体力と うんだね」と小学生の読者だけに攻略法を教えてくれたぞ
第11回『週刊明星』1986年10月2日号
集英社
明星で当時活躍していたイラストレーター・浜ちゃんが、仲間3人と挑戦。企画を売り込みなおかつ賞金を狙おうと泥だらけになりながら大奮闘。ついてきた担当編集者N沼は賞金目当てではなくあくまで取材なので雑誌の品位を落とさないように、と注意するのだが… チャレンジャー4人はそっちのけで賞金100万円の使い道を駄弁るのであった。
さて、戦いが始まると彼らは見かけによらず健闘、「第一砦」を難なく突破。しかし北海道出身の"出かせぎの昌"と、サハラ砂漠2000kmをバイクで走破した経験があるという強者"じんばぶえ中村"は「竜神池」で戦死。軍団ピカイチの美形(ただし足がくさいらしい)という"フレッシュ竹中"は「すもうでポン」で桂邦彦プロデューサーに敗れる。残った浜ちゃんはなんと「人喰い穴」まで進出いてしまった。
思わぬ活躍に気を良くした担当N沼から、最後まで進んだら特集として16ページ組むと言われ浮かれまくる浜ちゃん。しかし幸運はここまで、渡嘉敷勝男の潜む穴に入ってしまって失格。編集者の怒りを買い、結局記事は16ページからたった3ページに減らされてしまったのでした…。
この彼らの活躍は第15回(9月19日)で放送されている
第15回『週刊TVガイド』1986年10月3日号
東京ニュース通信社
10月3日(金)は番組初の枠拡大スペシャル。ただし『JNNニュースコープ』が18:00~19:20に放送されていたため、たけし城は19:20開始、通常より40分延長の100分となっている。
第17回「風雲!たけし城スペシャル たけし軍史上最大の作戦」では同誌36号でお伝えしていた通り攻守交代。谷隼人率いる攻撃軍に落とされたたけし城を取り戻すべく、自ら考案した難関に突撃していく。
「全体は1部・2部構成」とあるが、実際は1部構成。当初は「たけし軍史上最大の作戦」の1部と、いつも通り一般参加者がたけし城を攻める2部に分けて行う予定だったのだ
第17回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年10月3日号(No.39)
角川書店
10月3日放送のスペシャルは2部構成。第1部では、たけし城が谷隼人率いる攻撃軍に落とされたという設定のもと、たけしが城奪還に立ち上がる。城みちるらレギュラー陣は寝返り、味方は軍団のみ。たけし自身が考案した新ゲームの数々も登場する。2部はいつも通り視聴者が城攻めを行う。
挑戦する側に回るたけしは「攻めの方が燃えるね」と怪気炎を上げるが…
第17回『週刊テレビ番組』1986年10月3日号
東京ポスト
1986年秋の改編期、各局が特番に力を入れる。たけし城も枠拡大のスペシャル版で「たけし軍史上最大の作戦」をお届けする。
第1部は谷隊長率いる攻撃軍に城を乗っ取られ、石倉三郎含むレギュラー陣が寝返ったという設定。たけしと軍団たちは城奪回をかけて「転がってポン!」や「泥沼スキー」などにチャレンジ。第2部はいつも通り一般視聴者の挑戦を受ける形式、と2倍楽しめる内容… ということが予告されていた
第17回10月3日は第17回「たけし軍史上最大の作戦」。2部構成のスペシャル版。
第1部は谷隼人率いる攻撃軍についに落とされたという設定でスタート。たけしが軍団を率いて城を奪還すべく戦う。いつもは見ているだけの難関に、悪戦苦闘する軍団の姿が見もの。第2部は、通常通り一般視聴者が攻撃軍となって参加する、ということなのだが…。このほか、ストロング金剛、渡嘉敷勝男、城みちるらの懐かしシーンも登場
第17回「風雲!たけし城スペシャル」で館を守る彼をピックアップ。昭和42年に国際プロレスからストロング小林の名でデビュー。昭和56年に腰を痛め、休養中に映画出演の依頼を受け、翌年『伊賀忍法帳』(東映)で役者として復帰。以来、『影の軍団』(フジテレビ)『タモリ俱楽部』(テレビ朝日)、『探偵物語』『野蛮人のように』(ともに東映)など多数出演。
今後も「自分の持ち味を生かしたい」と、体を鍛えているとか。趣味はスポーツ、家族は母と妹。身長187センチメートル、体重116キロ。当時の連絡先は松竹芸能東京支社だった
『週刊TV Life』1986年10月3日号(No.39)
学研
10月3日(金)は第17回「風雲!たけし城スペシャル たけし軍史上最大の作戦」。難攻不落の城がついに谷隼人率いる攻撃軍に落とされた。乗っ取られたたけしは、奪還すべく軍団とともに泥まみれになってたけし城改め谷城を目指す。城主に納まった谷をはじめ、寝返った石倉三郎(※実際には寝返っていない)、城みちる、ストロング金剛らに、たけしと軍団はどんな活躍を見せるか?
人間スマートボール(※「コリントでポン!」)、泥沼スキー(※お蔵入り)という新しい仕掛けも登場する
第17回1986年秋の期首特番、カラーページ特集記事。10月3日(金)は「風雲!たけし城スペシャル たけし軍史上最大の作戦」を放送する。
特番に合わせたかのように、ついに落城したたけし城。城奪還を目指し、たけし&軍団が決死の作戦を展開。透明ボールに人間が入り杭の出た斜面を落ちる"ころがってポン"などに挑戦!
記事ではたけし城が栄華を極めていた頃の写真を掲載。そこで笑顔を見せている城みちるや渡嘉敷勝男らは、全員敵方に寝返った。守る側から攻める側になったたけし軍は、果たして城奪還に成功するのか!?
第17回『週刊明星』1986年10月9日号
集英社
第15回(9月19日放送)から登場した新ゲーム「コリントでポン!」。数ある仕掛けの中でも「一番怖い!」という声はスタッフからも出ているようで…
鈴木康正アシスタント・ディレクターは「ゲームの安全性と通過人数の確率を出すため、事前に10人のスタッフが実験台になります。安全第一なので、本番より過激に試しますが、今回のコリント板は斜面14度なのに、僕は第二砦(30度)から、思いっきりカプセルを押されました。回転中は何も見えず、自分がどこにいるのかわからないので、目の前が真っ暗、全身アザだらけです。イヤがる人ほどキツイ実験をわざとさせるんですよ!」と悲鳴を上げていた
第15回『週刊TVガイド』1986年10月17日号
東京ニュース通信社
今回放送の第19回では新ゲーム「スターボーリング」が登場。ボウリングブーム時にスターだった女子プロボウラー・中山律子が久々のお目見え。大玉を転がし、ピンに扮した攻撃軍を倒す。
ほかに、映画『レイダース』さながら玉(岩)を避けながら山を登る「これは玉RUN」も見どころ… と書かれているが、この回に玉RUNは登場しないのだ
第19回『週刊TVガイド』1986年10月24日号
東京ニュース通信社
24日は第20回を放送。写真なしのミニ解説記事だが、「カート戦」の結果を思いっきりネタバレしている。
9人生き残ったうえたけしのカートが故障したこと、判定は痛み分けでたけし城存続と引き換えに9人に敢闘賞を贈ったことを放送前に明かしてしまっている
第20回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年10月24日号(No.42)
角川書店
10月24日は第20回放送。先週から登場の「スターボーリング」、ピンになった出場者に向けて中山律子が巨大ボールを投げる。最後の「カート戦」では、たけしのカートがヤブの中に突っ込んでしまい故障。落城の危機が…
第20回今回は北海道の女性からの投書。城が芸能界復帰すると知ったのは、新聞に載った週刊誌(の広告)の見出し。嬉しい反面、今更何を? まさかお笑いなんて… の予感的中! 昔日の貴公子のイメージが音を立ててくずれてしまった。そんな彼女は緑山スタジオの斜面をかけまわっている彼を見てると、なぜか哀しさを覚えてしまうという…
『週刊テレビ番組』1986年10月24日号
東京ポスト
『週刊明星』1986年10月30日号
集英社
放送開始から5カ月経過し、ますます好調のたけし城。7ページ・フルカラーの写真グラフで、名場面から舞台ウラまで徹底紹介!
攻撃軍と軍団の奮闘シーン、殿の出陣シーン、たけし軍の変装カタログなど、これでもか! というぐらい大量に写真で埋め尽くされているぞ!
『週刊TVガイド』1986年10月31日号
東京ニュース通信社
今回は第21回、特別企画「第1回都道府県選抜全国大会」。47都道府県2人ずつの代表が郷土の名誉をかけ大奮闘。
新ゲームが2つ登場、まずは「とびだせ青春!」。打ち上げたサッカーボールをぬかるみの中でキャッチ。「街かどテレビ」はかかったカラオケを歌えないと失格。
また日本プロボウラー第1号の岩上太郎が「スターボーリング」に出演
第21回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年10月31日号(No.43)
角川書店
10月31日は第21回、47都道府県大会。各地から2名ずつ参加する。新ゲームはサッカーゲーム「飛びだせ青春」と、カラオケ合戦「街かどテレビ」。「スターボーリング」には日本プロボウラー第1号の岩上太郎が登場する
第21回『週刊TVガイド』1986年11月7日号
東京ニュース通信社
難ゲーム目白押しの第22回。「とびだせ青春!」は雨が降ってぬかるみが倍化。「まわってコマネチ」は転落者続出。最後まで残ったのはたった1人と、今回も盛大にネタバレしている
第22回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年11月7日号(No.44)
角川書店
11月7日は第22回を放送。従軍リポーターとして稲川淳二が登場。持ち前の突撃精神で「キノコでポン!」にチャレンジする一幕も。たけしは寒くなってきたからと、焼肉を食べながらの観戦。ゲームは「悪魔の館」「戦場にかける橋」が登場
第22回たけし城で隊長を務める谷隼人の姿を見た彼女。谷のファンクラブに入っていた同級生に振り回された中学時代の出来事を思い出す。かつてあまりにカッコよかった谷が、この番組で「美男の三枚目」となってしまったことに、同級生がどう思っているのか――
ふと気になってしまったらしい
『週刊テレビ番組』1986年11月7日号
東京ポスト
6行だけのミニ解説。11月7日(金)放送は第22回。「集中豪雨の中、泥まみれの決戦を展開。種目は「まわってコマネチ」「ジャパン女子プロに挑戦」など。今回から、稲川淳二が新加入し、体当りリポートを」と書かれているが、ジャパン女子プロレスのレスラーは今回参加していない。村光代が登場するのは次の週である
第22回『週刊TV Life』1986年11月7日号(No.44)
学研
こちらはたけし城ではなく、10月から始まった新番組『ゲーム・史上最大の作戦!!』に関するもの。緑山ジャンボスタジオが10月20日に完成したことを発表。そう、このスタジオはもともとたけし城ではなくこの番組のために建設されたものなのである。
地下ケーブルを使った電気設備・防災設備を完備。そのため総工費はなんと1億2000万円と、たけし城より金がかかっているのである。緊張の中、このスタジオで初収録に臨んだ司会者の加藤茶と鈴木保奈美は「スタジオと言うより体育館みたい!!」と感想を述べていた
『週刊TVガイド』1986年11月14日号
東京ニュース通信社
今夜放送は第23回。「「グレートハンティング(※注:「グレートハンター」のことか)」のハンターにストロング金剛、丹古母鬼馬二が特別参加」というのだが、このゲームは第20回で終了している。「百発百中の腕前を披露。攻撃軍を打ち倒すたびに豪快に喜ぶ。丹古母は「おじいさんはクジラ撃ちだった」と冗談を言い大はしゃぎ」とまで書いている。放送でカットされてしまったのか、はたまた記者のミスなのか…。
最後の一文、「すもうでポン」に若手女子プロレスラーの村光代が登場したハナシだけはホントである
第23回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年11月14日号(No.45)
角川書店
11月14日は第23回放送。大雨降る泥だらけの闘いの中、目立ったのは女性陣の活躍。最後の「カート戦」に残った3人のうち2人が女性、うちひとりは人妻。「すもうでポン」には新人女子プロレスラー(村光代)が登場し、男性陣の挑戦をしりぞける
第23回福岡県の読者からのお便り。たけし城は大人も子どももいっしょになって泥ンコ遊びする番組。とにかく肩ひじ張らずに、家族みんなで見て楽しい、参加しておもしろい、こんな番組ほかにない。番組プロデューサーまで力士として参加しているんだからスゴイと大絶賛。「人喰い穴」の穴の内部を中継したらどうかというアイデアを提案していた。
この投書の横に、新潟県・小畑健さんが描いた映画『ベスト・キッドII』のイラストが掲載されています。後に『DEATH NOTE』や『バクマン。』で有名になる漫画家の小畑健先生本人なのでしょうか?
『週刊テレビ番組』1986年11月14日号
東京ポスト
今週は1行追加で7行である。11月14日(金)放送は第23回。「すもうでポン」で忍竜、上田馬之助、城みちる、小錦人形のほかにジャパン女子プロレスの村光代が参戦。そして悪役商会の女性版・悪女隊が出場し、女の根性を見せる!
第23回『週刊宝石』1986年11月14日号
光文社
離婚騒動で世間を騒がしたと思ったら、今度はTBS系の新会社会長に就任すると週刊誌が報じた。
新会社、その名も「株式会社風雲たけし城商事」では、番組から生まれたバッジや鉄砲、LSIゲーム、Tシャツなどを売るという。たけしは新会社の資本金500万円のうち1/5を出資して会長に。なお、社長はTBS制作局長の市橋俊雄氏。
この計画は夏の終わりごろからスタッフの間で出ていたという。周囲が乗っていくうちに冗談で済まなくなり、シャレとは言え真面目にやらないといけないので、専門家と打ち合わせしている段階(※取材時)なんだとか。
記事の後半では、テレビ各局プロデューサーがたけしと仲良くなるため、気に入られようと必死になっている… というウワサを伝えている
『週刊TVガイド』1986年11月21日号
東京ニュース通信社
今夜は第24回、強力助っ人に江夏豊が登場。新ゲーム「当たって完敗(※当たって完パイ)」で攻撃軍を迎え撃つ。でも投げるのはボールではなくパイなので、コントロールも狂いがち。収録後には「いやあ、ボールと違ってコントロールが難しいですね。なぜか女の子ばかり当ててしまってちょっとかわいそうだった」と語っていた。桂邦彦プロデューサーは「出場する方は、タレントさんと遊ぶのが楽しみ。江夏さんも十分楽しんでくれたみたいですね。また機会があったらぜひ出ていただきたい」と語ったが、その後出演することはなかった…
他に注目ゲームは派手におっこちる者が続出「まわってコマネチ」、坂を転がる大玉をよける「これは玉RUN」。決戦には3人たどりついた、と今週もネタバレ
第24回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年11月21日号(No.46)
角川書店
11月21日は第24回放送。江夏豊がゲストで登場し新ゲーム「あたって完敗(※当たって完パイ)」に参加。出場者はサイコロをふり、出た目の数だけ江夏から離れる。江夏はパイを投げ、当てられた者は失格というゲーム。意外に難しく、江夏は四苦八苦する
第24回『週刊テレビ番組』1986年11月21日号
東京ポスト
今週はさらに追加の8行。11月21日(金)放送は第24回。今週は新ゲーム「あたってカンパイ(※当たって完パイ)」が登場する。
「サイコロの出た目によってボックスの位置が決定。出場者はそのボックスから首を出し、ゲストの江夏豊が投げるパイを恐怖におののきながらジッと待っているというゲーム」と、ルールを説明している
第24回『週刊TVガイド』1986年11月28日号
東京ニュース通信社
番組最高視聴率を取ることになる第25回を放送。
新ゲーム「だるまさんがころんだ」登場。攻撃軍がだるまのぬいぐるみに入って丘を登る。バランスを崩しただるまは文字通りに転がる、ユーモアたっぷりのゲーム。
ほかにボートに乗って桟橋を滑る「戦場にかける橋」。写真では海坊主が挑戦者を豪快に突き落としている!
第25回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年11月28日号(No.47)
角川書店
11月28日は第25回を放送。今週は写真付き、いつもより目立つ位置で紹介。
新ゲーム「だるまさんがころんだ」が登場する。ルールは子供の遊びと同じだが、出場者はダルマの着ぐるみをかぶせられる。動きにくい上、坂を登らなければならない。ほかに落伍者続出の「戦場にかける橋」、「すもうでポン」など。「カート戦」に残った者、わずか5人
第25回『週刊テレビ番組』1986年11月28日号
東京ポスト
年末年始のバラエティー特番を速報。笑いの人気者たちはお正月もひっぱりだこで大忙し、ということでたけしは1986年12月30日(火)にテレビ朝日系で『スポーツ大将思いっきりスペシャル』、1987年1月2日(金)は『風雲!たけし城スペシャル』、4日(日)は日本テレビ系『天才・たけしの元気が出るテレビスペシャル!!』、とレギュラー番組の拡大版を放送。そのほか、元日や2日にもたけし出演の番組を放送する予定だったのだが…。
この後起きる一大事件で各局大わらわとなる
第28回11月28日(金)放送は第25回。ダルマのぬいぐるみを着て坂を転がる新ゲーム「だるまさんがころんだ」が登場
第25回『週刊TVガイド』1986年12月5日号(No.48)
東京ニュース通信社
泣いても笑ってもあと1カ月―。テレビ雑誌恒例の年末年始合併特大号まで待てない読者に贈る、年末年始スペシャル番組の速報。
我らがたけし城は1987年1月2日(金)の18:30からスペシャル版が放送される。その他、たけしは『オレたちひょうきん族』『スポーツ大将』『元気が出るテレビ』などレギュラー番組のスペシャル版、さらに年末年始だけの特別番組にも出演。この時点では「年末年始出演数No.1」とまで言われていた。例の事件が起きなければ…
第28回『週刊TVガイド』1986年12月12日号(No.49)
東京ニュース通信社
12月12日は第26回を放送。今週は写真1枚付きで番組紹介。
南氷洋は高し? 新ゲーム「がんばれホエールズ」が登場。クジラの模型をかたどった自転車で、山あり谷ありのコースを走る。コースから外れるとすぐ転倒してしまう難ゲーム。バランス感覚が重要!
「すもうでポン」にアマチュアレスリング高校チャンピオンが挑戦。城みちるを投げ飛ばす。
他に「関所の壁(※国境の関所)」が登場する
第26回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年12月12日号(No.49)
角川書店
12月12日は第26回放送。新ゲーム「がんばれホエールズ」が登場。クジラ型自転車で、海に見立てたセットを走り切る。
また元高校アマレス・チャンピオンが出場、「すもうでポン」で城みちるを一蹴。「竜神池」は水死防止!?のため、お湯を使用
第26回『週刊テレビ番組』1986年12月12日号
東京ポスト
12月12日(金)放送は第26回。某大学のレスリング部に所属する、元高校アマチュアチャンピオンが出場。「すもうでポン」で城みちると対戦するのだが、結果は…。
また、新ゲーム「がんばれホエールズ」が登場する
第26回『微笑』1986年12月13日号
祥伝社
当時、祥伝社から刊行されていた女性週刊誌の名物記者、岩ちゃんによる取材体験記。女性挑戦者たちと仲良くなって写真を撮ったりしつつ、たけし城攻略のために奮闘した模様を紹介。
この戦いは第26回(12月12日)で放送されている
第26回『サンデー毎日』1986年12月14日号
毎日新聞社
近頃のテレビ局は人気番組をそのまま店舗になり商品化する現象が大噴火している。早速駆けつけたい人のために編集部が特選リストをお届け。
日本テレビ系『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』が運営する千葉県の「元気村」、テレビ朝日系『愛川欽也の探検レストラン』の「たべたか楼」といった店や村が取り上げられる中、たけし城から生まれたのはなんと会社。その名も「風雲たけし城商事」。番組スタッフが経営陣となり、"なるべく働かず、しかも大儲けしたい"という不労所得目当てで設立した株式会社である。
番組のキャラクターグッズを製作し、販売したいメーカーと小売店に許可を出すだけという、いかにもたけしらしいラクな商売なのだ!!
『週刊TVガイド』1986年12月19日号(No.50)
東京ニュース通信社
12月19日は第27回を放送。今週も写真付きで紹介。
番組史上初めて第1関門"関所の壁(※国境の関所)"を全員が突破。その勢いで"第1砦"、"迷路"、"飛び出せ青春"と激破する。攻撃軍大ハッスルの大会。
"ダルマさんがころんだ"ではそのまんま東たち鬼が、子供のかっこうで登場。坂をころげ落ちるダルマさんにたけしも大笑い。
最終戦には9人が生き残る
第27回『週刊ザ・テレビジョン 首都圏関東版』1986年12月19日号(No.50)
角川書店
12月19日は第27回、年内最後のたけし城。
石垣造りの関所の壁では、落伍者が何と0名!! 「第一砦」では人妻出場者が「恥ずかしくて帰れない」と訴える一幕も。「だるまさんがころんだ」では、悪ガキに扮したたけし軍団が妨害工作する
第27回『LOVELY(ラブリー)』1986年末年始号(No.16)
TBS
年末年始号ということで、1986年12月末から1987年1月に放送される特別番組をピックアップ。
いまだビクともしないたけし城は、城主たけしの悪口雑言がエスカレートする一方。全国の精鋭たちよ、いまこそ立ち上がれ! てなわけで1987年1月2日は夜6時30分から2時間半の放送。
新春のスペシャル版とあって、あのシカケを沖縄・京都・北海道に出前して予選大会を開催。それぞれ100名が土地柄に合ったシカケに挑む。沖縄の陣では海を生かした「戦場にかける橋」を。京都の陣では「自由への壁」にアタックし、新年の運・不運を占う。そして寒さ厳しい北海道の陣は歓楽街ススキノに因んで「街かどテレビ」を行う。
これらを突破した戦士たちが緑山に結集して、決戦が行われるのだが…
第28回TBSのプロデューサーが、担当番組にまつわる出来事を書き記した日々の記録である。今回の執筆者は桂Pで、期間は1986年10月29日(水)から11月15日(土)まで。
当時はたけし城の他、レギュラーの生放送番組『爆笑一ッ気族』、特番『お笑い秋の祭典』、新春特番『たけしの笑いと涙の謹賀新年』、新春破天荒スペシャル『体力決戦!悪役スターVS正義スター 超近代競技大会』、『吉例第21回うるとら寄席』といった番組を受け持っていた。そのための準備や収録に追われ、西へ東へ、緑山へと駆け回っていたのである。
以下、たけし城絡みの出来事をピックアップ。
10月29日(水)はたけし城新春スペシャルに向けた作家・スタッフ会議。当初は12月19・20日に信州の車山高原で全編ロケを行うつもりだったが、現地で話を聞くとその時期はさほど雪が多くないとのことだった。そのためこの計画はボツに。他局の強力な裏番組に対抗しうる企画を討議した結果、日本の特色ある地方へ行きそこで予選を行い、緑山で決戦を行うという形に決まった。予選の候補地は最北の北海道、最南の沖縄、そして渡辺香ディレクターの提案で日本の伝統・歴史の町京都が選ばれた。
31日(金)はたけし城収録日。寒くなってきたのでセットの周りでたき火を焚き、火の番をしていたため顔面すすだらけに。
11月7日(金)もたけし城収録日。14時開始ということで、午前中は若手スタッフと一緒に緑山のコートでテニス。本番終了後、居酒屋北の家でたけし、石倉三郎、三角英一チーフディレクターなどとともに、一杯飲みながら正月用の内容を検討。
10日(月)、制作局の幹部会で担当する正月番組の進行状況を報告。たけし城SPロケ地が北海道、京都、沖縄に決定。その後、家族が待つアメリカ・フロリダに帰る上田馬之助の送別会。北の家を振り出しに新宿で二次会。渡辺Dや若いスタッフも参加し大いに盛り上がり、上田のコミックダンスに全員笑いころげたとか。
11日(火)、たけし・谷隼人と浜野カントリークラブでゴルフ。左腕の腱鞘炎が痛く、2人にベットでボロ負け。
14日(金)は、たけし城収録日。寒くなるので「竜神池」の水を温めようと購入したボイラーを初めて使用。若干まだぬるめ、美術担当の中嶋美津夫はもっと温かくするとやる気満々。
15日(土)はたけしの所属事務所、太田プロへ。なかなか解決しなかった『風雲!たけし城商事』(※番組関連グッズを扱うために設立された会社)の諸問題をクリアし、会社として必要な書類を磯野副社長に提出。ホッと胸をなでおろす。
これから本格的に忙しくなり、皆さんに喜んでもらう番組を作るため頑張ると言って日記を締める桂P。
…もっと大変な目に遭うとは、この時点では思いもよらなかったのでした
第28回