番組開始前に掲載された番宣記事。こちらは事前特番(第0回)の内容を基に書かれているので、たけしと谷隼人の役割が逆である。
「こんな番組は前代未聞。どうなるかわからないことばかりで自分たちにも予測がつかない」「童心の夢を再現したい」という桂邦彦プロデューサーのコメントや、たけしの番組にかける期待が載せられている
第0回レギュラー版初回放送日、スポーツ面の記事下に番宣広告が掲載された。こちらも事前特番(第0回)の写真が使われているので、たけしが攻撃隊長だと勘違いしてしまいそうである。
「総工費1億?! 難攻不落のたけし城 誰れが攻め落とすか冒険活劇大スペクタクル!」というキャッチコピーとともに、今晩8時スタートの新番組を宣伝。
お城をバックにピストル(水鉄砲)を構えたたけしが「出てあばれるか! 見てあばれるか! 悪ガキども集まれ! 勝負!しょうぶ!!」と読者に呼びかける。その周りには「国境の壁」「竜神池」「第二砦」「ジブラルタル海峡」のワンシーンと、「アッと驚く城みちる復帰第1作」のキャプションが。城の芸能界復帰も番組のアピールポイントだったことが窺える
第1回こちらもレギュラー版初回放送日の夕刊、社会面に掲載された記事下広告。内容は同じだが、5段分のサイズで『毎日新聞』より大きい。1億もの番組制作費を投じただけに、宣伝にも相当力を入れていたようだ
第1回テレビ局や番組、出演者などに対する視聴者の意見・感想を掲載するコーナー。今回はたけし城を見た視聴者からの批判が2通掲載されている。
「危険な番組中止しては」という1通目は「低俗な番組とは聞いていたが、初めて見て驚くやらあきれるやら。もっと高尚な笑いは作れないものだろうか」と憂い、「竜神池」は見ていて背筋が寒くなり事故が起きてもおかしくない、「良い悪いというより、早くなくしてほしい」と訴えている。
「批判でないのが不思議」という2通目は、番組を子供と一緒に見てゾッとしてしまった主婦から。戦闘服や迷彩服を着た者が出演したり、「戦士」とか「戦場」という言葉が使われていることを疑問視。番組が面白いことは認めているが、多くの子供たちが見ることへの影響を考えると恐ろしいと述べていた。
これらの投書をきっかけに、番組内容を巡る議論が『週刊ポスト』1986年6月27日号(小学館)や『週刊平凡』1986年7月4日号(マガジンハウス)で繰り広げられることとなる
上記の投書に対する反論の投書。この番組は外で遊ぶことの素晴らしさを教えている、外で遊ぶ子供たちがどんどん増えれば良いといった賞賛や、子供たちが「戦争ごっこ」をやるのは今や不可能なことであり「番組は今の子供たちの気持ちを代弁している」と訴えている
かつて視聴者参加番組といえば、クイズやのど自慢などスタジオで行われるものが多かった。しかし1980年代半ばに毎日放送系『アップダウンクイズ』、テレビ朝日系『クイズタイムショック』など歴史あるクイズ番組が相次いで終了。代わって登場したのが、何十人、何百人、時には何万人と集めて、スタジオを飛び出し屋外で収録を行うもの。
その中からこの記事では、日本テレビ系『全国高等学校クイズ選手権(高校生クイズ)』と、たけしの番組を取り上げている。
高校生クイズについては省略させていただくとして、当時たけしの番組ではとにかく視聴者を参加させる企画が多かった。例えば日本テレビ系『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』では「学園ドラマ」という企画に校長以下学校ぐるみで、「名作劇場」という企画では50~100人が出演。いずれも素人丸出しの演技が笑いを誘ってウケていた。またテレビ朝日系『ビートたけしのスポーツ大将』ではたけし軍団とアマチュアチームが野球、バレーボール、陸上などさまざまなスポーツで対戦。85年4月の番組開始以来、この時点で1万人超が出演したという。
たけし城もそんな屋外収録する素人大量出演番組のひとつ。野外に築いたお城が舞台の城取りゲームに毎回150人前後が参加。申し込みは毎週5000通を越し、2割が女性だという。桂邦彦プロデューサーは「これまでにない新しい番組をと考えた末の結論が、視聴者が参加し、子供の遊びをパロディー化した徹底的な作りものであるこの番組。みな理屈抜きで楽しんでいる。番組としてはかなり限界に近いのでは……」と語る。
こうした番組が増えた傾向について、スポーツ大将を手掛けるテレ朝の湧口義輝プロデューサーは「テレビもそろそろ全員参加型になってきた。それを支えているのが、余裕のでてきた社会ではないか」「これまで視聴者参加番組は関西の独壇場だった。伝統が古く文化が成熟している関西の人の方が自分を素直に出せるからだ。今後、日本の文化成熟度が上がれば上がるほど、視聴者の全員参加型の番組はふえると思う」と分析している
読売新聞に寄せられた、視聴者からの投書。番組を見ていると心から笑えない時があり、若者が銃撃戦で突進する姿は異様。バックに流れる爆音も気になり、「良識あるTBSが戦争ゲームのような番組を作っているのが不思議です」と述べている
TBSのいちプロデューサーが、話題の人物として新聞の取材を受けた。それもそのはず、翌19日放送の「すもうでポン」で6連勝し、あまりの強さにたけしを驚かせたからなのだ。実はこのとき誰かの穴埋めで出場したそうだが、その代役とは思えない成績にたけしも「今後の強い戦力になる」と期待。これをきっかけに桂Pの出番が増えていく。
インタビューでは「子供のころから相撲が好きで、クラスの全員を倒したり、隣の町内相撲大会に"遠征"して"賞金"を稼いだりした。関取になりたいと言ったら、おやじにどやしつけられて、あきらめました」とのことで、相撲の世界からどういうわけかテレビの世界に入ってしまった。都立新宿高校では女優の江波杏子と同級で、TBS入社後にパーティで再会、声を掛けられコチコチになってしまったエピソードも。
「たけし軍団相手の武勇伝も多く伝えられているが、根はいたって恥ずかしがり屋のようだ」と取材した記者は評している
第15回緑山スタジオ近くに住む主婦から届いた手紙を紹介。4人の子供が写ったオリジナル・バッジが同封されていた。
11月2日に緑山スタジオ内で開かれたチャリティーフェアで拾ったものだという。たけし城をバックにした記念写真をそのままバッジにするコーナーがあり、その近くに落ちていたそうだ。ぜひとも落とした子を捜して返してあげたい、ということで読売新聞の社会部に連絡した。
バッジの写真も掲載され、天守閣の前で男の子と女の子が2人ずつ並んで写っている。果たして、このバッジは落とし主のもとに戻ったのでしょうか…?
日経新聞の長野県版に掲載された、スキーシーズン到来を伝える記事。
志賀高原では総合案内所設置やリフトに力を入れるほか、12月15・16日にたけし城のロケを実施予定。人気番組の舞台となることで、志賀高原観光協会は「特に若者の誘客に結びつくのではないか」と期待を寄せていた。
…だが、実際には中止となったようだ。余談だが、TBSの広報誌『LOVELY(ラブリー)』1986年末年始号掲載の桂邦彦プロデューサーの日記によると、新春スペシャルの企画として当初12月19・20日に信州・車山高原でのロケを予定。しかしこの時期は雪が少ないとの情報を得て、計画はボツになったというのだが…?
第28回フライデー編集部襲撃事件で起訴猶予処分となったたけし軍団11人が、3月27日(金)収録のたけし城(※4月3日放送の第41回「風雲!たけし城スペシャル テレビ界初の大スペクタクル・各界勇士150人結集」)からテレビに復帰することになった。TBS側が軍団の所属する太田プロダクションに出演を要請し、同プロがこれに応じたもの。
TBSが軍団復帰に踏み切ったのは、11人が謹慎を続け、3月2日に起訴猶予となったことで、社会的な償いを果たし法的な権利も回復した、と判断。起訴されたたけしとは切り離して対応することにしたという
第41回フライデー事件で懲役6年、執行猶予2年の有罪判決を受けたタレント、ビートたけし。7月9日(木)、TBSと日本テレビは彼の復帰を決めた。
すでにニッポン放送の『オールナイトニッポン』で芸能活動を再開しているが、テレビのレギュラー番組にも顔を出し完全復帰する。復帰第一作は12日(日)の日本テレビ系『スーパーJOCKEY』。TBSは10日(金)のたけし城収録のため出演を要請した。また18日(土)のフジテレビ系『一億人のテレビ夢工場』にもゲスト出演を予定。
この件について、TBSの藤原亙編成局長は「事件直後からの謹慎状態が半年を超え、社会に対する償いを果たしていることは、判決文も指摘している」と述べた
第55回こちらもたけしのテレビ界復帰を伝える記事。
日本テレビは12日(日)午後1時からの生放送の『スーパーJOCKEY』から復帰させ、また『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』も13日(月)収録・19日(日)放送分から再開。以後事件前と同じように日曜日のレギュラー番組として放送すると発表。
TBSも10日収録のたけし城、11日(土)収録の「世界まるごとHOWマッチ」への出演をたけしに要請。放送は8月以降になるという
第55回芸能活動を再開したたけしは、TBS緑山スタジオでたけし城収録に臨んだ。10日(金)午後4時過ぎ、彼は江戸時代の罪人の格好でオープンセットに姿を現した。そしてハリボテの石をひざの上に置かれるなど"拷問"スタイルでテレビ復帰を果たした。
収録の合間に記者会見したたけしは「何か言うとすぐしかられるから、これだけいじめられているんだというふりをした」とギャグを飛ばす一方、「仕事を休んでいても、ゴルフなどのスケジュールがびっしり入らないと不安だった。自分の年齢とファンの熱狂ぶりとの間にギャップを感じた」と日頃の毒舌っぷりに似合わぬしんみりした表情を見せていたという
第55回8月14日(金)午前10時ごろから、緑山スタジオ周辺住民から「右翼団体の車がスピーカーで流している演説や歌がうるさい」という苦情が、緑署やTBS本社に相次いだ。
同署やTBSによると、14日はたけし城の収録日にあたり、緑山スタジオの屋外セットが使用されていた。執行猶予中のたけしが出演することに対し、都内の右翼団体21人がマイクロバス3台で乗りつけ、スタジオ周辺で約7時間にわたって抗議したらしい。なお、この日は「中高生大会」(※9月18日放送の第60回「第一回全国中高生大会」)が開かれたが、たけし本人は出演していなかったとのこと。
この右翼団体は7月31日(金)の収録日にも約30分間、同様の行動をとっていたという
第60回このシーズンで阪急ブレーブスを退団したアニマル・レスリー投手が、芸能界入りすることを報じた記事。体重100キロの巨体と派手なアクションが注目され、芸能プロのミヤエンタープライズに所属。初仕事は13日(金)収録のたけし城守備隊役。
彼の初出演は12月18日放送の第72回になります
第72回子供によくないテレビ番組やCMはやめて―― 日本PTA全国協議会(会員1500万人)が、テレビに関するアンケート調査を行った。全国の会員父母1160人を対象に、700人から回答があった。1987年10年に行われた調査では、子供に好ましくない番組として以下が選出され、たけし城は平日部門で堂々の?1位に輝いた
■ 平日順位 | 番組名(放送局) | 回答率 |
1位 | 風雲!たけし城(TBS) | 22% |
2位 | スケバン刑事II(フジテレビ) | 14% |
3位 | 桃色学園都市宣言!!(フジテレビ) | 12% |
4位 | 北斗の拳2(フジテレビ) | 9% |
5位 | プロゴルファー祈子(フジテレビ) | 3% |
順位 | 番組名(放送局) | 回答率 |
1位 | オレたちひょうきん族(フジテレビ) | 35% |
2位 | 加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ(TBS) | 22% |
3位 | 天才・たけしの元気が出るテレビ!!(日本テレビ) | 13% |
まるでたけし城自体が燃えたのではないかとミスリードさせるような見出しだが、実際にはセットが燃えたことを伝える記事である。
1月23日(土)午前4時50分ごろ出火。「どんぐりころころ(※注:「すまきで玉RUN」の間違い)」と呼ばれる岩石落としゲームの敷地約400平方メートルにある丸太やベニヤ、マットなどを焼いたという。近くに火の気がないことから横浜・緑署は放火とみて調べている。
セットの周囲には高さ約2メートルのフェンス、その上に高さ約60センチメートルの鉄条網が張り巡らされていたが、この鉄条網が切られ侵入されたらしい。
前日(22日)の午後6時半ごろまで、焼けた部分を含む城のセットで、城攻めの模様の録画撮りが行われていた。緑山スタジオによると「熱狂的なファンが夜のうちにセットに侵入するケースがこれまでにもあった」という
同じく「すまきで玉RUN」のセットが炎上したニュース。焼けて地肌がむき出しになったセットの写真が掲載されている。
記事によると―― 1月23日(土)午前4時50分ごろ、「ドングリコロコロ(※注:「すまきで玉RUN」の間違い)」というゲーム用セットから出火、同セット500平方メートルのうち約250平方メートルと周りの雑木林約150平方メートルを焼いたという。
小高い丘の上に木製の簡単なとりで(高さ約2メートル)があり、その下に下り坂の斜面に長さ約20メートルのウレタンを敷きつめていたが、火はこの付近から出火し、ウレタンやとりでなどを焼いたうえ、周りの雑木林に燃え広がった。
スタジオでは22日午後5時~6時半まで、別のゲームを収録していたが、炎上したセットは15日(金)ごろから使っていなかったとのこと。
出火当時はスタジオ関係者は誰もおらず、けが人はいなかった。緑署では不審火として調べている。夜間、周囲の有刺鉄線を切ったり乗り越えたりしてセット内に入り、遊んだり落書きしたりしていく者が後を絶たなかったという
同じく炎上したニュース。消火後の午前8時に、山の斜面から撮影した写真を掲載している。
記事によりますと、1月23日午前4時50分ごろ、オープンセットが燃えているのを警備員が見つけ119番した。消防車13台が出動したが、丸太づくりのセットや周囲の雑木林など約400平方メートルが焼け、1時間後に消えた。焼けたのは「ドングリコロコロ(※注:「すまきで玉RUN」の間違い)」のセットと呼ばれ、ころがってくる球をよけながら着ぶくれした参加者がウレタンマットを敷いた坂を駆け上る通称「第二砦(とりで)」。
周囲は有刺鉄線などで囲まれているが、しばしば暴走族などが入り込んでいた。前日もたけし城の撮影が行われていたが、焼けたセットは使われておらず、また火の気のない所でもあり、神奈川県警緑山署では不審火とみて調べている
フランス「リベラシオン」紙の東京特派員である彼女が、日本の文化について語る。今回は日本のテレビ番組がテーマ。
1975年に初めて見て、そこからかなり進歩していると語り、「ゲームがとても面白くなった。「風雲!たけし城」なんか面白いよ。庶民的で、アイデアもよく、あれだけ必死にマゾ的な面白さを追求しているところがいい。NHKの場合、様式美のようなものは感じるけど、自由さがない。自由さというものが「たけし城」のようなばかばかしさで表現されるところに日本の文化の特徴みたいなものがあるんじゃないかしら。フランス人はインテリコンプレックスがあるから、ゲームまで知的に見せようとして失敗してしまう」と論じた
第130回『痛快なりゆき巨編 帰ってきた風雲!たけし城』の放送日、社会面の記事下に番宣広告を掲載。夜7時から2時間スペシャルで放送することを1/3のスペースで告知した。残り2/3は9時からスタートの新ドラマ、田原俊彦主演の『俺たちの時代』初回60分延長スペシャル。TBS的にはこちらをメインで推していた
第130回たけし城のDVD発売が発表された頃に書かれた記事。年末特番として復活するという内容だったのですが、東スポによる報道だけにやっぱりウソ! 実際に復活したのはそれから14年後でした。
記事によれば山本モナや東国原英夫宮崎県知事(※当時)がゲスト出演し、ストリップを披露して話題となった小向美奈子が鬼役で参加する予定だったとか…
Amazon版(令和版)がもうすぐ配信ということで掲載。配信前に視聴した記者が番組を簡単に紹介しつつ、難易度設定の高低差や一度失敗した挑戦者がケロッと次に進んでいることに苦言を呈している
前日に行われたド派手なワールドプレミアを取材した、6段分の囲み記事。イベントに登場した出演者が語るたけし城への思いと、今回のためだけにわざわざ再現した「竜神池」を取り上げています
こちらもワールドプレミアの記事。写真を大きく使い番組を紹介。バナナマン設楽統が「(たけしが)昔を思い出し『これが、たけし城だよな』と言っていた」エピソードを明かしている
ほぼ1面丸ごと使って番組を大々的にアピール。TBSとつながりの強い、毎日新聞グループのスポニチだからこそできた記事なのではないでしょうか。こちらもワールドプレミアの様子を取り上げつつ、昭和版も簡単に説明。さらに令和版に登場した新旧ゲームも写真付きで紹介しています
こちらもワールドプレミアの模様をお伝えする内容で、出演陣のコメントだけでなく、令和版に登場する難関を短く分かりやすく説明している
またまたワールドプレミアを取材した記事で、ド派手なイベントをこれまたド派手に大きく取り上げています。「竜神池」にちぃたん☆が挑む様子と、ウレタンの池に飲み込まれたハリウッドザコシショウの間抜けな姿が見もの
これまたワールドプレミアを取材した記事。バナナマン2人のコメントをメインに紹介しています
なぜ今になってたけし城が復活したのか、Amazon Prime Videoの制作責任者である早川敬之氏とTBSのエグゼクティブプロデューサー片山剛氏が語った。番組が復活した経緯のほか、AmazonとTBSそれぞれが抱える課題や思惑が見えてきます。
なお、記事は下記毎日新聞のデジタル版でも閲覧できます(ただし、有料会員に登録しないと全文を読むことができませんのであしからず…)
今回復活を遂げた令和版たけし城。Amazon Prime Videoの早川敬之氏とTBS・片山剛氏、たけしのコメントを交えて、番組にかける意気込みと見どころを紹介している。
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今回復活を遂げた令和版たけし城。Amazon Prime Videoの早川敬之氏とTBS・片山剛氏、たけしのコメントを交えて、番組にかける意気込みと見どころを紹介している。
…上記とまるで同じ? そう、実はこの2つは内容が全く同じ。これは通信社などから配信された記事を使っているから。見出しだけは各新聞社が独自につけているので、微妙に異なっているのだ