図書室「新聞」 1986年
番組開始前に掲載された番宣記事。こちらは事前特番(第0回)の内容を基に書かれているので、たけしと谷隼人の役割が逆である。
「こんな番組は前代未聞。どうなるかわからないことばかりで自分たちにも予測がつかない」「童心の夢を再現したい」という桂邦彦プロデューサーのコメントや、たけしの番組にかける期待が載せられている
第0回レギュラー版初回放送日、スポーツ面の記事下に番宣広告が掲載された。こちらも事前特番(第0回)の写真が使われているので、たけしが攻撃隊長だと勘違いしてしまいそうである。
「総工費1億?! 難攻不落のたけし城 誰れが攻め落とすか冒険活劇大スペクタクル!」というキャッチコピーとともに、今晩8時スタートの新番組を宣伝。
お城をバックにピストル(水鉄砲)を構えたたけしが「出てあばれるか! 見てあばれるか! 悪ガキども集まれ! 勝負!しょうぶ!!」と読者に呼びかける。その周りには「国境の壁」「竜神池」「第二砦」「ジブラルタル海峡」のワンシーンと、「アッと驚く城みちる復帰第1作」のキャプションが。城の芸能界復帰も番組のアピールポイントだったことが窺える
第1回こちらもレギュラー版初回放送日の夕刊、社会面に掲載された記事下広告。内容は同じだが、5段分のサイズで『毎日新聞』のものより大きい。1億円もの番組制作費を投じているだけに、宣伝にも相当力を入れていたようだ
第1回TBSとのつながりが強い毎日新聞社系のスポーツ新聞。レギュラー版放送初日ということでラテ欄(ラジオ・テレビ欄)でしっかり番組が紹介されている。
緑山オープンセットに総工費1億円で建てた"たけし城"をめぐり、タレントも一般視聴者も活劇ごっこをするという変わった番組。スタッフにも予測がつかず"痛快なりゆき番組"と銘打たれた。
"一見にしかず"とはPRマンの弁。城は高いへい、池で守られ、落石も待ち構えている。
なお、同じ面には毎日新聞にも掲載されているものと同じ広告が掲載されている。ちなみに夕刊版ではラテ欄面がない代わりに、性風俗記事面の下部に夜7時以降のラテ欄と広告のみ掲載となっている
第1回テレビ局や番組、出演者などに対する視聴者の意見・感想を掲載するコーナー。今回はたけし城を見た視聴者からの批判が2通掲載されている。
「危険な番組中止しては」という1通目は「低俗な番組とは聞いていたが、初めて見て驚くやらあきれるやら。もっと高尚な笑いは作れないものだろうか」と憂い、「竜神池」は見ていて背筋が寒くなり事故が起きてもおかしくない、「良い悪いというより、早くなくしてほしい」と訴えている。
「批判でないのが不思議」という2通目は、番組を子供と一緒に見てゾッとしてしまった主婦から。戦闘服や迷彩服を着た者が出演したり、「戦士」とか「戦場」という言葉が使われていることを疑問視。番組が面白いことは認めているが、多くの子供たちが見ることへの影響を考えると恐ろしいと述べていた。
これらの投書をきっかけに、番組内容を巡る議論が『週刊ポスト』1986年6月27日号(小学館)や『週刊平凡』1986年7月4日号(マガジンハウス)で繰り広げられることとなる
上記の投書に対する反論の投書。この番組は外で遊ぶことの素晴らしさを教えている、外で遊ぶ子供たちがどんどん増えれば良いといった賞賛や、子供たちが「戦争ごっこ」をやるのは今や不可能なことであり「番組は今の子供たちの気持ちを代弁している」と訴えている
かつて視聴者参加番組といえば、クイズやのど自慢などスタジオで行われるものが多かった。しかし1980年代半ばに毎日放送系『アップダウンクイズ』、テレビ朝日系『クイズタイムショック』など歴史あるクイズ番組が相次いで終了。代わって登場したのが、何十人、何百人、時には何万人と集めて、スタジオを飛び出し屋外で収録を行うもの。
その中からこの記事では、日本テレビ系『全国高等学校クイズ選手権(高校生クイズ)』と、たけしの番組を取り上げている。
高校生クイズについては省略させていただくとして、当時たけしの番組ではとにかく視聴者を参加させる企画が多かった。例えば日本テレビ系『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』では「学園ドラマ」という企画に校長以下学校ぐるみで、「名作劇場」という企画では50~100人が出演。いずれも素人丸出しの演技が笑いを誘ってウケていた。またテレビ朝日系『ビートたけしのスポーツ大将』ではたけし軍団とアマチュアチームが野球、バレーボール、陸上などさまざまなスポーツで対戦。85年4月の番組開始以来、この時点で1万人超が出演したという。
たけし城もそんな屋外収録する素人大量出演番組のひとつ。野外に築いたお城が舞台の城取りゲームに毎回150人前後が参加。申し込みは毎週5000通を越し、2割が女性だという。桂邦彦プロデューサーは「これまでにない新しい番組をと考えた末の結論が、視聴者が参加し、子供の遊びをパロディー化した徹底的な作りものであるこの番組。みな理屈抜きで楽しんでいる。番組としてはかなり限界に近いのでは……」と語る。
こうした番組が増えた傾向について、スポーツ大将を手掛けるテレ朝の湧口義輝プロデューサーは「テレビもそろそろ全員参加型になってきた。それを支えているのが、余裕のでてきた社会ではないか」「これまで視聴者参加番組は関西の独壇場だった。伝統が古く文化が成熟している関西の人の方が自分を素直に出せるからだ。今後、日本の文化成熟度が上がれば上がるほど、視聴者の全員参加型の番組はふえると思う」と分析している
読売新聞に寄せられた、視聴者からの投書。番組を見ていると心から笑えない時があり、若者が銃撃戦で突進する姿は異様。バックに流れる爆音も気になり、「良識あるTBSが戦争ゲームのような番組を作っているのが不思議です」と述べている
TBSのいちプロデューサーが、話題の人物として新聞の取材を受けた。それもそのはず、翌19日放送の「すもうでポン」で6連勝し、あまりの強さにたけしを驚かせたからなのだ。実はこのとき誰かの穴埋めで出場したそうだが、その代役とは思えない成績にたけしも「今後の強い戦力になる」と期待。これをきっかけに桂Pの出番が増えていく。
インタビューでは「子供のころから相撲が好きで、クラスの全員を倒したり、隣の町内相撲大会に"遠征"して"賞金"を稼いだりした。関取になりたいと言ったら、おやじにどやしつけられて、あきらめました」とのことで、相撲の世界からどういうわけかテレビの世界に入ってしまった。都立新宿高校では女優の江波杏子と同級で、TBS入社後にパーティで再会、声を掛けられコチコチになってしまったエピソードも。
「たけし軍団相手の武勇伝も多く伝えられているが、根はいたって恥ずかしがり屋のようだ」と取材した記者は評している
第15回緑山スタジオ近くに住む主婦から届いた手紙を紹介。4人の子供が写ったオリジナル・バッジが同封されていた。
11月2日に緑山スタジオ内で開かれたチャリティーフェアで拾ったものだという。たけし城をバックにした記念写真をそのままバッジにするコーナーがあり、その近くに落ちていたそうだ。ぜひとも落とした子を捜して返してあげたい、ということで読売新聞の社会部に連絡した。
バッジの写真も掲載され、天守閣の前で男の子と女の子が2人ずつ並んで写っている。果たして、このバッジは落とし主のもとに戻ったのでしょうか…?
日経新聞の長野県版に掲載された、スキーシーズン到来を伝える記事。
志賀高原では総合案内所設置やリフトに力を入れるほか、12月15・16日にたけし城のロケを実施予定。人気番組の舞台となることで、志賀高原観光協会は「特に若者の誘客に結びつくのではないか」と期待を寄せていた。
…だが、実際には中止となったようだ。余談だが、TBSの広報誌『LOVELY(ラブリー)』1986年末年始号掲載の桂邦彦プロデューサーの日記によると、新春スペシャルの企画として当初12月19・20日に信州・車山高原でのロケを予定。しかしこの時期は雪が少ないとの情報を得て、計画はボツになったというのだが…?
第28回株式会社ビーヤングから発行されていた"ベビーからヤングまでの商品流通紙"。つまり玩具業界向けの新聞である。
トミー(現・タカラトミー)から発売されている「痛快なりゆきゲーム 風雲たけし城」(3800円)と、テレビ朝日系『ビートたけしのスポーツ大将』の「球道くん」(3000円)が、年末商戦を前に好調な売れ行きを見せ、本番商戦への期待を高めているという。
いずれも当時人気絶頂だったたけしのTV番組を商品化したもので、トミーにとっては数少ないTVキャラクター商品。特にたけし城の方は、年末年始商戦に向けたアクションゲーム分野の商品が、このところ目新しいものが少なかったこともあり発売以来好調な出足。「球道くん」と合わせて年末年始商戦、あるいはそれ以降の展開に期待が寄せられていたようだ